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過程(2)

2014/2/26  五月 さん

老後の生活|ひとり
※2月20日から続く

娘からは、種々の副食物が届けられる。「あぁ痛む足でお勝手に長時間いなくてすむ」と、ありがたく思う。

冷蔵庫は、いつも娘が点検してマヨネーズ、ヨーグルト、牛乳、食パン、納豆や、簡単にバター焼きできるような材料を、切らさず満たしてくれる。

が、食事はいつも一人。来る日も来る日も一人。

惰性で三度の食事をしているようなもの。おいしいなぁと味わう心のゆとりがない。「三時のお茶にしよう」と毎日聞いていた声も空しい。

一人でする食事の味気なさ。夫が逝って一年経ち、一人暮らしにはだいぶ馴れてはきたが・・・食事時の味気なさは、卒業できない。

女性は独りになると、元気になるなどと、男性から聞く言葉である。

個人差はあるだろうが、夫から解放されたからとすぐ元気になるはずはない。

旅に出たり、趣味に没頭したりして、悲しさや辛さ、苦しみを克服しての結果、生への力が湧いてくるのではないだろうか。

サークル会員も、みんな独りになられた。

何一つ口にしないし、態度にも見せず、にこやかに接し合う。

みなさんは、つれあいに先立たれたあと、どのように乗り越えられたのだろうか。

わたしも、見習わなければと心の底から思い、足が不自由な代わりに、表面ではせめてもと、大声でおしゃべりをする。しゃべり過ぎるぐらいに。

一夜明け、目覚めに、またお一人で食事をしていた方の姿が頭をよぎった。

そうだあの方、若しお一人だったとしたら、元気になられて、外食を楽しみにいらしていたんだ。きっとそうだ。

わたしも、前向きに一生懸命生きているんだから、一人の食事も楽しめる日がくる。今は、その日に辿り着く過程なんだ。

サークル仲間もいる。「あなた足悪いから、行くからね」と言って、昔からの友人も遊びに来てくれる。子どもも孫も優しくしてくれる。

そんな思いにゆきつき、足の運動をして床を離れる。

椅子に座り、習慣通り、テレビに映る体操をしてから雨戸を開け、ほほに感じる冷たい空気を、胸いっぱいに吸い込んだ。

一日の始まりである。



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