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定年後の生活・・・老後の不安に備える(2)働く

2018/6/20 

シリーズ 定年後の生活・・・老後の不安に備える (1)健康・お金  (3)過ごし方

最近の総務庁の調査では、60歳以降も働きたいという人が9割にのぼるという結果が出ています。
長く働き続けたいシニアとは逆に、かねてからやりたいことがあって早めにリタイアしたいという人々もいますが、年金受給開始年齢の引き上げにともない、退職後から年金受取り開始までの「空白期間」は不安材料のひとつになっています。

退職後の生活をシミュレーションするのにまず考えなくてはならないのが「退職をいつ」にするかです。
この場合の退職とは、「働くことをいつやめるか」ということで、定年ではありません。
金銭的な空白期間を埋めるために、定年後の仕事をどう確保するかを考えてみました。

シニア|老後の生活

<再雇用制度を利用する>

定年後も仕事を続ける場合、ふたつの方法があります。
ひとつは、現在の職場に残ること。
もうひとつは、まったく新しい仕事を探すこと。

前者の場合、たいていの企業では「雇用延長」ではなく60歳でひとまず定年として区切りをつけ、その後は契約社員やパートとして「再雇用」する形態をとっています。
そのほうが企業にとっては人件費が安く済むうえ、雇用条件に柔軟性を持たせることができるからです。

元社員にとっても、新しい職探しをするよりも見知った職場で働き続けるほうが、精神的な負担が少ないというメリットがあります。
ただ、収入は退職時の50~70%に減りますし、契約が1年単位で更新の場合が多いので、65歳まで働きたいと希望しても途中で契約が切られてしまうこともあります。
逆に専門職や熟練職であれば65歳を過ぎても更新を続けることができます。

働く側として肝心なのは、再雇用の期間をあてにしすぎず、更新できた年には、年金生活に入る前に済ませておきたい家のリフォームや車の買い替えなどをこの期間のうちにある程度やっておくと安心です。

また、同じ職場だからといって、退職時と「同じ気分」で仕事をしようとすると摩擦がおきやすくなります。
かつての後輩の下で働かなくてはならない、同じ仕事をしても報酬が少ない、などの不満はあるでしょうが、卑下せずに「60過ぎでもこうして元気に働いている」と前向に考えましょう。

定年後の仕事

<再就職にトライする>

現在の会社に再雇用制度がなく、60歳になるときっぱり定年退職という場合には再就職をめざすことになりますが、特定の技術をもった人は別として、ご存知のようにシニアの再就職は大変厳しい状況にあります。

まず就活するにあたりしっかり理解しなければならないことは、今回は単なる「転職」ではないこと。
シニアの定年後の再就職は、定職を探す活動とはまったく別物であると考えないと、期待とギャップが激しく、就活のプロセス自体でつまずいてしまいます。

シニアの再就職では、主に二種類の方法があります。
ひとつは縁故で、就職した人の三分の一近くが現役時代のツテを頼っています。
あらかじめ自分の人となり、仕事ぶりを知ってもらっているからこそ話が早い、ということでしょう。

もうひとつは、人材派遣会社に登録することです。
登録する人材派遣会社を選ぶうえで重要なポイントは「シニア部門」をもっているかどうかです。
平たく言えば「シニア向き」の仕事を斡旋しているかどうか。
同じ土俵でシニアが若者や中年の人たちと競合すれば、残念ながらシニアに勝ち目はありません。
ただ、シニアにこそ求められる仕事(ビルの管理、守衛、集配etc)は確実にありますので、まずはそういった職場派遣を得意とする業者を探すことが先決です。

定年後の生活

また、夜勤や早朝などの時間帯の仕事は、若い家族のいないシニアにとっては得やすいといえますから、「これでなくてはダメ」という先入観や固定観念を持たずに探してみましょう。
今までやったことのない仕事、というのは不安である一方、新鮮味もあるのです。

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とかく不安な定年後ですが、生活のシミュレーションを怠らず、フレキシブルに対応しましょう。できるようにやろう、という明るい気持ちこそが大切です。

(初稿:2012/08/30)

 
 

 


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