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相続連続小説「あいつづく」 【第7話】

2016/7/15 

相続連続小説「あいつづく」

夏子ヘミング

【第7話】
達郎がポツリポツリ、と自分に呟くような声で話した。

「こんな歳にもなって子どもみたいな子と言って悪いとは思う。いつもお兄ちゃんだから我慢しろ、しっかりしろっていわれて育った。大学の学費だって、自分でアルバイトしたんだ。戦後で家が一番お金のない時だったこともあるが、海外どころか、部活の合宿費すら出してもらえなかったよ」

学費のことは、光男もよく両親から聞いていた。兄は偉い、兄を見習えと言われて育った。

「その点、光男はちゃんと学費だって払ってもらっていただろ。そのうえ、孫には留学の費用まで出してもらっていると聞いたときは正直、傷ついたよ。同じ兄弟だろ。俺は兄貴だっていうだけで、散々割を食ってきた。だから、相続財産くらいはきちんと分けてほしいし、貰いすぎた分はちゃんと返してほしいんだ」

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