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認知症は人生の終わり!?

2017/3/1 


明るい介護のアドバイザー倉澤篤史の、「介護の心得」これさえ知っていれば安心。
今回も前回に引き続き「認知症」をテーマにお話しします。

【認知症は人生の終わり!?】

 みなさん、認知症にもつイメージはどんなものでしょうか?
「家族のことも忘れ、暴力や暴言など、人格が崩壊する」
つまりは人生の終わり…そんな風に思っていませんか?

答えはNOです。
本来、人格・気質まで変わることはほとんどありません。

では、なぜそのようなイメージになるのでしょうか。
TVドラマなどでよくある、認知症の方が急に暴れ出したりするシーンは、現実にもあります。
ただし、ほとんどの場合には理由があるのです。

私が介護事業者として体験してきたケースを紹介します。

【TVがトイレ!?】

脳疾患で4年前から認知症の症状が出始めた83歳の温厚なAさん。
介護者は、奥さんと息子さん。

介護サービスを取り入れるため
お話を伺いに訪問したときのこと、
「トイレに行く」と、よっこらせと立ち上がったAさん
居間にあったTVに向い用を足そうとしました。
家族は大慌てです。

そこで、私はトイレに付き添うことにしました。

トイレのドアを閉めた途端、暴れ出しました。
お風呂に入ったときも、ドアを閉めると急に暴力的になるAさん。

トイレもお風呂もドアを閉めると嫌がる…

ここをポイントだと思った私はご家族に尋ねてみました。
すると、ちゃんと出来ない父に対し、
息子さんがトイレやお風呂の介助をする時に、声を荒げたり叩いたりしていたとのこと。
ドアを閉めた時にです。

認知症の方は、進行することによって、数秒前のことが分かりません。
ですが、発症後でも体験を覚えていることはあるのです。

「トイレとお風呂でドアを閉められて、すごく怖い思いをした」

Aさんはこれを、身をもって覚えていたことになります。
だから、拒否反応を起こして攻撃的になる。

理由がわかった後は、ドアを閉めずに支援を続けました。

「前の父に戻りました」――ご家族に言われたときは嬉しかったです。

【認知症の認識が必要】

実際にご家族を介護中の方でも、「認知症」を目の前にして、人格が変わったと思って
しまうケースは多くあるのが実情です。上記のAさんのように、何かをきっかけに、人
格までが変わったように勘違いしてしまうことはあり得ます。
ただ、介護は本当に大変なものです。すべてのケースにおいて、介護しているご家族を
責めることはできません。
そのために、やはり正しい認識が必要になります。

出来ないなどの過度なストレスに対しては、拒否反応が起こる
              ↓…であるのなら
楽しい!!と思う体験をすれば、笑顔になることだって出来る

認知症でも、倖せに暮らすことはきっと出来ます。

では、どんな対応をすればよいのか、その方法についてはまた次回に…




■■■ 著者プロフィール ■■■
倉澤篤史
介護生活との向き合い方、心の処方箋
明るい介護のアドバイザー 倉澤 篤史

【プロフィール 内容】
明るい介護のアドバイザー。
大手不動産建築会社で寺院再開発計画を任され、車いすでも気軽に訪問できるバリアフリー寺院を計画。その後、高齢者向けのボランティアに参加したことがきっかけで、介護業界に転身。
持ち前のバイタリティとサービス精神で、年間3000時間を超える在宅ヘルパー業務に加え、のちにケアマネージャーとしても手腕を発揮。

2000年に訪問介護事業で起業。国が推進する介護保険制度では、自分らしい日常生活を送ることが困難であることに疑問を感じ、「死ぬまで自宅で生活する方法」を考案、確立。
認知症でも楽しくできる体操メニューを考案するなど、困難事例と言われる複雑なケースを幾多も解決している。
なかでも「認知症は怖くない!」というメッセージには、介護者の家族だけでなく、働き盛りのビジネスパーソンも共感を寄せている。

近年は、「介護離職をしない、させない、つくらない!」「介護には終わりがある」「つらい苦しい介護と明るい介護」といったテーマで企業研修や講演活動も積極的に行い、社会問題の解決にも注力している。

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