第1回 定年後からの創業を目指すシニアベンチャー
「生き甲斐」を求めて・・・
今から数百年前は「人生50年」と言われていました。しかしながら、現代では生活水準の向上や医療技術の
進歩により平均寿命は80歳前後にまで伸びています。60歳を向かえ、定年退職後に充実した
セカンドライフ(第二の人生)を送ることは誰しもが望むことです。それは単に「旅行」や「趣味」
といったものではなく“生き甲斐”という大きなスケールで考える人もいます。
定年退職しても引き続き働くことを希望するシニアの方々は少なくありません。「社会の中で常に認められていたい」
「やりがいのある仕事を得たい」と考えている人は意外と多いのです。
現代のシニア層は、貯蓄や年金によって必要な生活費は確保されている為、「生活のために働く」というよりは
「自己実現のために働きたい」と思われる方が多いようです。(もちろん「生活のために働く」という方々もおられるでしょう)
小規模ながらも自分の会社を持ち、好きな仕事に没頭できれば、それは最高の自己実現なのではないでしょうか。
株式会社の設立は「1円」からでもOK
2006年5月に施行された「新会社法」のおかけで、会社設立が簡略化され自由度が上がりました。
ここでは新会社法のポイントを解説します。
○最低資本金制度の撤廃
新会社法では「下限額の制限を設けない」という項目が明記されました。
従来、会社設立には、株式会社であれば1000万円以上、有限会社であれば300万円以上の資本金準備が必要でしたが今回の改正により最低資本金制度は完全に撤廃され、資本金1円からでも株式会社の設立が可能となりました。
新会社法の以前から特例措置によって「1円会社(確認会社)」は認められていましたが、設立後5年以内に1000万円有限会社は300万円以上に増資しなくてはならないという規定がありました。新会社法ではこの増資の規定すら無くなったのです。
○一人でも起業ができる!
今までの株式会社は、必ず取締役会を設け、取締役3人、監査役1人以上を選出しなければなりませんでした。
しかし今後は既存の株式会社も新規に設立される株式会社も取締役1名で運営することが可能になります。
また従来は役員を設置する場合、従来は取締役の任期が2年、監査役の任期が4年という定めがあり、これに伴い
取締役では2年ごとに監査役では4年ごとに役員登記をする必要がありました。しかしながら、こちらも今回の
改正を受けて定款で定めれば、いずれも最長10年まで伸ばすことが可能です。これにより登記の手間と
費用・手数料の節約にもなります。
○有限会社は廃止される
新会社法により、有限会社を設立することができなくなります。従来からの有
限会社は全て「特例有限会社」という形態の株式会社となります。
○手続きがとってもスムーズに!
従来では会社を起こす市町村内に「同じ名前でかつ事情内容が同じ会社」の有無を調べる「類似商号」の調査を
必ず行わなければなりませんでした。新会社法ではこの「類似商号」の調査を行わなくて良いようになりましたので
定款を作る際の手続きが大幅にスムーズになりました!
また、銀行をはじめ振込金融機関での『株式振込保管証明書(振込金の保管証明書)』が不要になったことも
起業される方にとっては朗報です。
新会社法が施行された現在の起業について
上記のとおり新会社法の施行により、従来に比べて起業家にとっては多くのメリットが生まれました。
これを機に起業されるという方も多くなる事が予想されますが、ハードルが低くなった分、民間企業間同士の
競争は厳しいものとなるでしょう。特に設立後、間もない会社の場合は会社名の頭(もしくは後ろ)に付く「冠」が
会社の信用度を握っているといっても過言ではありません。であれば、やはり従来から最も社会的信用を得ている
会社形態「株式会社」が最も望ましいのではないでしょうか。新会社法の施行を受けて、各法務事務所および
司法書士・行政書士の方々も多角的にサポートを提供してくれているので、是非、一度相談されてみるのを
オススメします。
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