ひと昔前までは“ゲーム”というと若年層向けのものと思われていたが、「ニンテンドーDS」に代表されるように、最近は大人をターゲットにしたゲームが大ヒットを飛ばしている。今回は学校法人・東京コミュニケーションアート(以下:TCA)の主催する産学協同学生作品展「We are TCA 2007」に、シニア向けゲームの企画・開発案が展示されているとの情報を受け、取材させて頂いた。
シニア向けゲーム企画を求め、いざ幕張へ!!
当日の2月15日は、2月とは思えない晴天で暖かい日差しに恵まれた一日だった。会場は幕張メッセの展示ホール10。この広い会場に、ところ狭しと学生の作品が展示されている。今回お話を伺ったのは、TCAのコンピューターエンターテインメント科・河野宣文氏。生徒の平均年齢が20歳前後というこの学校で、どのようにしてシニア向けゲーム企画が持ち上がったのか。
河野宣文 氏(以下 河野氏)
“ゲーム”というと、どうしても子供向けや若い人のイメージが強かったのですが、ニンテンドーDSで、「脳」をトレーニングするゲームがヒットし、年齢の高い方々もゲームをするようになってきた事を実感しました。そこで「団塊の世代の方々を対象にしたゲームを作ってみよう」という発想でスタートしました。
現在あらゆる業界で、団塊世代・シニア世代を対象にしたサービスやビジネスが検討されているが、ゲーム業界でも「シニア向け」という新しいジャンルを開拓できれば、非常に大きなビジネスチャンスと言えるだろう。
河野 氏
実は現在3つの企画が立ち上がっています。一口にシニア向けといっても、趣味として一人で楽しめるものや、お孫さんがいる方もいらっしゃるでしょうから、一緒に楽しめるものなど、それぞれコンセプトが異なった作品が出来上がりました。
実際に学生達は、あらゆる可能性を考えて、様々なプランを打ち出し、それらを検証した結果、最終的なコンセプトの絞込みを行ったという。ここで河野氏は実際に展示されている作品と制作に携わった学生を紹介してくれた。
テーマは「盆栽」
「ボンジュール盆栽」(写真)は盆栽をニンテンドーDSで手軽に楽しめる…をコンセプトに開発されたソフトだ。実際にタッチペンを使って、盆栽の枝を切ったりできるリアルシュミレーター。また盆栽の豆知識を辞典にして収録してある点も便利であり、初心者には有難い機能だ。2つめの作品、「盆栽と一緒」は孫と一緒にスゴロク感覚で楽しめる育成ゲーム。最後に「何でも盆栽」。“盆栽でスローライフ”がコンセプト。昭和の田舎を舞台に、斬新な盆栽を手軽に作ることが出来る。こちらも、とりあえず手軽に盆栽を始めてみたい!というシニア層には、うってつけのゲームだ。
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(←写真左)盆栽をテーマにした「ボンジュール盆栽」
育てた盆栽をお殿様が審査してくれるのも面白い。
当日はその他の生徒の作品も数多く会場に展示されていた。(写真右→)
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これらの作品は産学協同プロジェクトとして、実際にゲームメーカーへプレゼンテーションを行うという。この趣旨に関心を寄せたエム・ティー・オー株式会社、ゲーム情報誌「週刊ファミ通」「ファミ通DS+Wii」が企画審査と各種賞の授与などで参加していた。シニア向けゲームという、あらたなジャンルの開拓へ向かう若者たちの姿がそこにはあった。
「“ゲーム”を使ってシニアを応援したい」…そんな思いをもった若者たちが考えて、作り上げた今回の作品。最終的な商品化はまだ未定だが、現代の日本では確実に定年後の人生の楽しみ方が変わってきている。
“ゲームはもはや若年向けのものだけでは無い”
シニア世代が楽しくゲームに参加することで、脳の活性化や、生活の向上、そして新しい趣味・生きがいの発見を見つけられたのならば、それは若者からの贈り物と言えるかもしれない。
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取材協力
■東京コミュニケーションアート専門学校
〒134-0088
東京都江戸川区西葛西6-29-9
URL:
http://www.tca.ac.jp/
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