第2回 独立・起業するための準備
前回は新会社法の設立に伴う起業のメリットについてお話しました。
確かに新会社法によって設立の手続きは大幅にスムーズになりましたが、根幹として大切なのは「なぜ会社を始めるのか?」「会社でいったい何をするのか?」という部分でしょう。また現実的な部分では資金や費用といった部分も当然考えなければなりません。このような独立・起業に伴う悩みに答えを見つけられるよう取り組むことが大切です。その結果、独立起業して会社を設立するのか、または別の方法(フランチャイズなど)で独立するのか判断が見えてくるでしょう。
独立・起業の動機は十人十色!
今から数百年前は「人生50年」と言われていました。しかしながら、現代では生活水準の向上や医療技術の
進歩により平均寿命は80歳前後にまで伸びています。60歳を向かえ、定年退職後に充実した
セカンドライフ(第二の人生)を送ることは誰しもが望むことです。それは単に「旅行」や「趣味」
といったものではなく“生き甲斐”という大きなスケールで考える人もいます。
定年退職しても引き続き働くことを希望するシニアの方々は少なくありません。「社会の中で常に認められていたい」
「やりがいのある仕事を得たい」と考えている人は意外と多いのです。
現代のシニア層は、貯蓄や年金によって必要な生活費は確保されている為、「生活のために働く」というよりは
「自己実現のために働きたい」と思われる方が多いようです。(もちろん「生活のために働く」という方々もおられるでしょう)
小規模ながらも自分の会社を持ち、好きな仕事に没頭できれば、それは最高の自己実現なのではないでしょうか。
動機をパワーに変えるには!?
古来より「背水の陣」という言葉がありますが、人間とは追い込まれた状況でパワーを発揮する傾向があります。そういう意味で
リストラなどに代表される「深刻・切実な動機」を持った方の方が成功につながりやすいです。先に起業の動機は何でも良いと
説明しましたが、やはり自分自身を奮い立たせる動機がベストです。会社をやっていると、必ず苦境の時期が来ます。そこで
踏ん張るためには動機をパワーに変える必要があります。深刻・切実な動機がない人は自分を追い込む仕組みが必要かも知れません。
逆に深刻のあまり焦ってしまい冷静は判断や準備を怠ってもいけません。あくまで冷静沈着に、パワーは心の奥深くためて置くのが
大切です。そして初心を忘れないために、最初の動機をしばしば、見直す事も成功への近道です。
確認しよう6つのポイント
動機を確固たるものにするには、動機に対して真剣に考える必要があります。以下に6つの項目に関して明確な答えが出せるよう考えてみてください。客観的に多少厳しいぐらいにチェックすることが大切です。
1、なぜ独立・起業するのか?
2、独立・企業して何をするのか?
3、それをなぜやるのか?
4、それをやる事は可能なのか?
5、それをやる事で自分は今より幸せになれるのか。また社会から喜ばれるのか?
6、上記を踏まえた上で現状よりも独立・企業する方がいいのか?
独立の為の資産を確保しよう!
独立の為の資産というと真っ先に金銭的なものを考えてしまいがちですが、ここではあえて非金銭的な「資産」を考えて見ましょう。まず確保したいのが良きパートナーと相談相手です。パートナーの候補としては、前職の勤務先の仲間、取引先の仕事仲間、創業・起業セミナーでの出会い、幼少期・学生時代の友人などがありますが、選定の最大のポイントは「信頼できるか」「誠実であるか」ということです。付き合いの年月が長ければ、お互いの信頼関係は築きやすいでしょうが、創業・起業セミナーなどでの出会いは、十分にお互いを理解し合う事が必要です。取引先の仕事仲間と言えど、一緒に仕事をする関係になるのであれば、同じようにお互いを十分に理解し合う事が必要です。またその際には主導権を握る人間を必ず一名決めておきましょう。
専門機関や公的機関も活用しよう!
独立・起業するにあたっては、自分だけの主観にとらわれず広く客観的な意見、知識が必要になります。相談相手は何も上記のような知人・仲間だけではありません。専門機関や公的機関などを利用しましょう。専門機関としては法律事務所・会計事務所・行政書士事務所コンサルティング会社などがあり、公的機関の相談窓口としては商工会議所や商工会、創業支援センターなどがあります。これらを利用することにより、客観的な意見、知識を取り入れる事が可能です。
家族や勤務先に了解を得る
家族あらゆる面において「支え」となります。家族がいるのであれば、必ず自分の意思と意向を告げて了解を得ましょう。とくに既婚者で家庭を持っている方は独立・起業の目的を明確に伝え、双方の納得が行くまで話し合うことが必要です。家族の協力無しでは独立・起業は成功しません。独立・起業によって勤務先を退職する場合も必ず自分の意思を伝えておきましょう。勤務先を辞めることは当然「自由」ですが、「飛ぶ鳥後を濁さず」という言葉があるように勤務先の業務に支障が出ないように、可能な限り円満退社を追求しましょう。後に前の勤務先が貴重な支援者になってくれるケースもあります。相談相手として乗ってくれるかもしれせん。経営者として少しでもヒズミ、デメリットが生じるような退職は避けるべきです。これらの事を告げるには、あらかじめ時間をかけて「根回し」しておくのが得策です。いきなり突発的に言われたのでは家族はショックを受けるでしょうし、勤務先の人間からみれば「思いつき」で行動しているように受け取られかねません。十分な布石を打っておくのが大切です。
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