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日本初の大人気のモノレールが運転休止する不思議な事情

2019/2/6   さん

東京都交通局は、2019年11月1日より、上野動物公園内のモノレールの運転を休止すると発表しました。その原因は車両の老朽化と代替の車両整備には18億円もかかることがその理由とされています。
 https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/others/2019/otr_p_201901238394_h.html

上野動物園モノレール産まれた背景

 このモノレールは、上野動物園の本園と分園の間300メートルを所要時間1分30秒で結ぶモノレールで昭和32年に営業を開始した日本最古のモノレールといわれています。
 もともとこのモノレールは実験線の側面の強いモノレールでした。戦後の東京は路面電車が交通インフラの中心でした。今の天現寺付近にある都営住宅がもともとは都電の広尾車庫であったことをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。

 しかし1964年に東京オリンピックが開催されることに加え、東京での人口増加や交通インフラの再整備の必要性から路面電車に代わるものとして街の美観を壊さないモノレールの建設が検討されるようになりました。そのため、ヴッパータール(ドイツの工業都市)のモノレールを参考に研究を進め、まずは上野動物園内に試験的に営業を開始しました。
 これが上野動物園のモノレールが日本最古であるゆえんです。

 ところが、交通インフラとしては輸送力の大きい地下鉄が整備されることになり、東京は日本屈指の地下鉄の都市となり、モノレールは羽田空港に行く東京モノレールや多摩モノレールなどに限られることになります。

モノレールといっても色々

 実はモノレールといっても皆、同一の形式ではないのです。羽田などの多くのモノレールは懸垂式の上野動物園モノレールとは異なり、軌道桁にまたがって走る跨座(こざ)式を採用。湘南モノレールと千葉モノレールは懸垂式ですが、軌道桁の内部にゴムタイヤの車輪を入れ込む構造を採用しています。上野動物園モノレールと同じ構造を採用したモノレールは、ひとつもありません。

過去にも同じような理由で廃止になったモノレールが…。

 従って、上野動物園の車両の部品はオンリーワンのため、代替がきかないのです。実は似たような例でモノレールが廃止になった例があります。
 それが向ケ丘遊園モノレールです。小田急向ケ丘遊園モノレール戦と呼ばれたこのモノレールは1966年に開業した小田急・向ヶ丘遊園駅と向ケ丘遊園の間の1.1キロを1両編成で結ぶモノレールでした。
 車両の部品はロッキード社製でしたがロッキード事件後、1974年に日本ロッキードモノレール社は解散。その後も部品を製作するなどして、保守管理をしていましたが、2000年に台車に深刻な亀裂があることが分かり、運行を中止し、廃線になりました(2002年には向ヶ丘遊園も廃園に)。

 この様にオンリーワンの部品の場合、部品調達の観点から廃線になるケースは実はありうるのです。
 しかし上野動物園のモノレールの場合、1日の乗車数は平均して3290人。一般に2000人を下回ると存続が危ういとされますが、その人数を大きく上回っており、事業存続自体は可能です。

 問題となるのは、代替車両整備に18億円もかかること。可愛いお孫さんたちが再び、上野動物園モノレールに歓声を上げて乗る日は再び訪れるのでしょうか?

(文責:定年生活事務局)



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