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連載・つれづれ音楽生活・第五回

2008/9/1 
定年生活.com連載 
定年生活.com連載第五回「メロディとハーモニー」
定年生活.com連載つれづれ音楽生活
相澤公夫プロフィール写真 相澤 公夫(あいざわきみお)

長年にわたり、日本の音楽シーンにおいて活躍。その演奏は、数多の歌手や音楽家が絶大な信頼を寄せる。これまでに携わった歌手やアーティストは、つのだ☆ひろ、杉山清貴、柳ジョージ、リンドバーグ、中村あゆみ、永井真理子、田原俊彦、江口洋介、鈴木雅之、永作博美、石嶺聡子、 CRAZE、石岡美紀、久宝留理子、大黒摩季、nana、松浦亜弥など多数。orange collar所属

 

いやー、北京五輪もりあがりましたね!!日本人選手、そしてその他各国の選手の方々、本当にお疲れ様でした。結果はもとより、各選手、各チームにまつわる様々なストーリーに涙、涙。

深い感謝とともに、こちらの気持ちも、新たに引き締まる思いであります。

 

スポーツって、点数、秒数とか距離などの数値で、はっきりと客観的に順位が決定される点が、とても清々しいです。

音楽の場合は、CDセールス枚数や、カラオケ点付けなどで数値化、順位化できる部分もありますが、その時々での歌や演奏の善し悪しは、単純にそうできるものでもありません。自分自身、いい線行ってた演奏のつもりでも、あとでクレームの嵐だとか、あるいはその逆とか。(こちらは稀な気が・・・)ま、そういう音楽の持つ側面が、自分をスポイルしないようにとは、常日頃、気を付けていきたいところです。(でも「楽しきゃいいじゃん!」って僕の中のハイド氏の声も聴こえるよ〜)なので、オリンピックの様な世界レベル、厳しい状況下でのスポーツ選手を観ると、よけいにその素晴らしさに圧倒され、また新鮮でワクワクさせてもらえるのでしょう。 

 

嬉しい事に今回のオリンピックも、日本国旗掲揚を目にし、『君が代』を聴く事が出来ました。実は僕、『君が代』って曲のメロディ、ハーモニーは気にいってます。

 

もしこの曲に複雑な思いがある方には大変申し訳ありません。僕の「お気に入り」というのは単に音楽の一楽曲として、という意味なので、何卒ご容赦願えればと思います。

そして、「詩」に関してはなにせ古典音痴?のため、また小学校以来、言葉の響き、塊として覚えてきたため、あまり意味も深く考えられず、(すみません)『君が代』自体、僕の中ではインスト(器楽)曲という捉え方になっています。

 

この曲の持つハーモニー(コード感)の美しさに気付いたのは、確か20歳過ぎたころでしょうか。それまで小学校の入学式から高校卒業までの間、何十回となく、この曲は歌ってきました。当時伴奏付きであったのかどうか、今では思い出せません。

が、その20歳過ぎのある日突然、やはりオリンピックか何かの折に、この曲のハーモニーの美しさが聴こえてきたんです。まるで初めて聴く音楽の様に。きっと、自分でも楽器を演奏するようになった事と関係してるのかも。

 

オーケストラハーモニーが、まるで「音の万華鏡やぁ!」的にメロディの1音1音に付いてきている。しかも出だしと終わりの部分だけは、ユニゾン。この導入ユニゾン部から歌詞の「ちよにやちよに」にかけてハーモニーが来るんですが、この「やちよに」の部分が個人的にとても気にいってます。

このハーモニー部分が曲の短いメロディに、ある種「せつない盛り上げ感」を醸し出して後の落ち着きへと導いています。上質な洋楽のポップスみたいに洗練されてます。

 

この曲のハーモーニー探検するため、編曲者をネットで調べてみました。と、おーっ、やはり。作曲は日本人、編曲は外人の方でした。

他にも色々分かりました。『君が代』って3曲存在するらしいです。

定年生活.comスタンドバイミー
スタンドバイミー
定年生活.comレットイットビー
レットイットビー
定年生活.com五番街のマリーへ
五番街のマリーへ
定年生活.com上を向いて歩こう
上を向いて歩こう
そしてお次はメロディに関して少々。

この曲は主にドレミソラという音で作られています。(シが1度だけ入ります。)このシンプルな5音音階を、音楽用語ではペンタトニックというのですが、この音階を基調として作られた曲が、世の中に数多く存在します。

皆さんご存じの『スタンドバイミー』、『レットイットビー』、日本のだと『めだかの学校』(いきなりですね)、『五番街のマリーへ』(ペドロ&カプリシャス!)坂本九ちゃんの『上を向いて歩こう』等々。これらの曲は瞬間他の音も出てきますが、1曲を通じ、ほとんどこのペンタトニック5音のみでつくられたメロディです。

 

上記の曲とかって、キャッチーかつ親しみ易いですよね。

あとこのペンタ君、なにより便利(?)なのは、例えば、何か音程を持つ楽器を新たに始める人がいたとします。(ポップス系演奏だとお考え下さい。)

で、ある程度その楽器が弾ける様になった頃、その人は「アドリブ(即興演奏)した〜い!」。十中八九、こう思う事でしょう。そこでペンタ君登場です。キーさえ合っていれば、コードが変わってもそのキーに即したこの5音を、気の向くままパラパラ弾くだけで、ある程度アドリブの形になるんです。

ただこの音階は、シンプルなだけに奥深く、作曲にしろ演奏にしろ、かっこよく使いこなすには、相当なセンスと力量が問はれる事となるでしょう。(僕も精進しまっす!!)

 

今回はメロディとハーモニーの話を少しさせて頂きました。

思い出したのは、その昔、僕がほんの短い間、音楽学校に通っていた時の話です。その時、衝撃的な授業の内容に、『赤とんぼ』の曲に好きなハーモニーを付けるというものがありました。(もちろん音楽理論をふまえてなのですが)授業を担当なさっていた先生は、現在もご活躍の有名なジャズピアニストでありました。

そしてその先生の模範演奏された『赤とんぼ』のなんと素晴らしかったこと、新鮮だった事!!今まで聴いた事のない「JAZZ赤とんぼ」でありました。そして我々生徒達の作った作品の、なんて個性的な事!十人十色ってまさにこの事なんだな〜と深く感じ入ったのを憶えています。(これらに点数付けられないしなぁ。)

 

とまぁ、書いているうち、TVでは今まさにオリンピック閉会式です。あれ〜!?次回ロンドンってことで、なんと、ジミーペイジと新進の歌姫レオナルイスが、これまたなんと、ツェッペリンの曲やってます。中国のノリとこのイギリスのノリの対比がまた面白いなーなんて感じながら、4年後の世界やら自分やらを想像しています。

 

皆様方にもよい夏の終わりでありますように。