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辛口コラム:諦念無理【第二回】

2009/4/20 
定年生活.com連載 
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プロフィール写真 櫻井 英明(さくらい えいめい)

ストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。1980年明治大学卒。日興証券にてエクイティトレーダー。その後、インターネット証券の営業企画兼情報担当、株式新聞Weekly編集長を経て現職。株式市場LIVE中継「東京マーケットワイド」(東京MXテレビ)火曜前場、水曜後場でキャスター。ラジオNIKKEI、BS11「大人の自由時間」などに出演。「夕刊フジ」の火曜・金曜にコラムを連載中。近著に「日本の経済これからどうなるの?」(日本実業出版社)、「誰でもわかる! 世界同時恐慌のすべて」(中経出版)など。

 

ショック

先日、ある外資系投信会社のレポートにショックを受けました。

内容は、40年後にはこの国の女性の1割は85歳以上が占めるというもの。

健康であれば全く問題はありませんが、やはり介護は必要になるでしょう。

いつの頃からか、というよりは団塊世代のマイホーム主義の拡大と同時に「介護」の問題が大きく立ちはだかってきたような気がします。
投信会社のレポートですから、当然ですが結論は「高齢化社会に耐えられる資産運用」でした。
「そんなことは分かっている」と必ず言われます。

でも現実に直面したときに初めて抱く驚愕は結構多いのではないでしょうか。

現実を直視したくないからの逃避というのもないとは限りません。

団塊

ある意味で、団塊の世代の人たちは世間をリードしてきたことは間違いありません。

しかし、団塊になって「毎日が日曜日」でいいのでしょうか。

どうも、最近は「やかましいご隠居さん」を見かけることが少なくなりました。

筆者は東京の育ちですが、小さい頃はやたらと叱る老人が多かったような気がします。

軋轢は少なく、摩擦は避けて・・・。

それはそれで楽なのかも知れません。

しかし、「社会的貢献」とか「環境を守る」というようなお題目がもてはやされている時代に、多くのことを黙って見過ごすのが果たして「美徳」となり得るのかどうか。これは疑問です。

現役

先日、静岡の上場企業の経営者に取材して印象に残ったこと。

結構多角的な経営をされている企業ですが、究極のところ「イミテーションはやらない」という一言がどうしても残りました。

現役の経営者だからと言ってしまえばそれまでですが「イミテーションはやらない」。

換言すれば「本物しかやらない」。

この強い意志がどうしても必要なのではないでしょうか。

どうも多くの場合、イミテーションに流されているように見受けられます。

もてはやすからいけない

多くの企業がビジネスモデルとして高齢者事業を手がけています。

教育・介護など数えればきりがありません。

ただ、それはクライアントとしてのターゲット。

もてはやされるような対応で快適な扱いを受けるかも知れませんが、要は財布の紐を緩ませるための戦術と考えることも必要かもしれません。

換言すれば・・・。

「財布にお金がないときに人が寄って来てくれるか、どうか」。

雨夜の品定めではありませんが、この観点は重要です。

寂しさを紛らわせてくれるように寄ってきてくれる人たちもいるでしょう。

でも・・・。

財布がなくても付き合ってくれますか?

世知辛いですが、お孫さんでも財布の中身を詮索するのではないでしょうか。

金銭抜きで人が寄ってきてくれるためには、それこそ「イミテーション」でないこと。

そして「本物であること」。

加えて、「痛いことを言い続けてくれること」。

実践は難しいかも知れませんが・・・・。

「まあいいか」と諦めてはいけないところになってきます。