定年後の副業どころか貯金半減! 買ってはいけない物件 その1~表面利回りにだまされるな
2017/10/16- 200万円投資を実践する大家さん
定年後の副業どころか貯金半減! 買ってはいけない物件 その1~表面利回りにだまされるな
いきなりですが、クイズです。みなさまは下記の物件のどちらを購入されますか?前提として、同じ8階建てのマンションですので、修繕費と管理費は同じとお考えください。
物件所在 賃料 価格 利回り 入居時期 物件A・8階 25,000円 170万円 18% 2016年 物件B・5階 32,000円 200万円 19.20% 2007年 物件C・7階 30,000円 220万円 16.40% 2014年 今回から何回かに分けて、「買ってはいけない」物件をご説明したいと思います。
まず第1回目は「表面利回り」に騙されないで下さい。
「知っているよ。利回りは表面じゃなくて、管理費や修繕費、税金を引いた実質利回りで考えるんだろ」という貴方。今回は残念ながらそうではありません。
今回は同じマンションの比較ですからポイントはそこではありません。早速に私なりの「答」からいうと、は「A」です。
「なんで?Bのほうが利回り高いじゃん」と思われるかもれません。みていただきたいのが「入居時期」と「賃料」です。
たしかに物件Bの賃料は32000円と他の物件と比べると、とても割高です。
しかし見ていただきたいのは入居時期です。2007年ですから、今から10年前。随分前です。普通借家であれば契約は2年ですので、更新を5回はしますから賃料の相場が下がっている可能性があります。
それに対して、Aは25,000円ととても安いです。募集時期が悪かったのでしょうか?
入居時期も2016年ですから、2018年までは空室にならないでしょう。それに他の物件と比べると賃料が安いので、2018年以降に次のシナリオが考えられます。
①賃料が割安なので、今の入居者が引続き、住む。
⇒これは長期入居者となり、安定財源になります。
②今の入居者が退去後、賃料を上げることができる。最上階という特徴もある。
⇒これは現状より収益力が上がる。
どちらにしてもメリットが大きいです。ところがBの場合、この入居者が退去した場合、恐らくこの賃料は維持できないです。なぜなら2014年に7階の物件Cが3万円で決まっているからです。当然、それより下の階の物件は賃料が下がる可能性がありますね。おそらく28,000円前後でしょう。
Cを出したのはそのためでした。すると、Bは、本来は月4,000円、年間で5万円近く収益が上ぶれされている物件を30万円も高く購入することになるのです。またAは長期入居が期待できれば、その分のリフォーム費用等も考えなくて良さそうです。
この作業を私なりに賃料の引きなおしといっています。不動産鑑定士などの専門家は良くやることなのですが、収益物件の価値は「収益力」で決まります。賃料が高い物件は、当然、その賃料にもとづいて、高値で売り出されます。
このケースの場合、賃料の値下がりはまさしくババ抜きゲームの「ババ」そのものです。ですので、利回りを見る場合は、今の利回りだけではなく、相場の賃料で引きなおした「真の姿の利回り」で見る必要があるのです。
このBの売主はそうしたからくりを分かってこの金額で売っているのです。
このコラムを御覧頂いている方は是非、そうした魑魅魍魎とした取引に騙されないで頂きたいと思います。このコラムは私が実践してきた内容ですが、必ずしも成功する方法でないことはご承知おきください。それでは次回以降も宜しくお願いいたします。
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