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定年後の生活・・・70歳でハローワーク通い

2018/8/27 

40年間出版一筋、62歳で退職

横浜市にお住まいのAさんは今年古希(70歳)を迎えました。Aさんは私立大学の経済学部を出られ、中堅の出版社に就職、以来40年間、出版一筋に歩んできました。しかし、構造的な出版不況のため、会社の業績は、この10年間、低迷を続けました。その間Aさんは、編集、販売、広告など、さまざま仕事を担当させられ、本人は「便利屋として使われただけ」と自嘲気味に振り返ります。 
結局、62歳で退職を余儀なくされ、再就職先を探す羽目になりました。しかし、退職金は出たものの、年金は65歳までの間、厚生年金の一部しか支給されませんでした。Aさんの会社には、企業年金制度があり、会社と折半で積み立てていたのですが、退職時には、一時金の形で全額を受け取ったそうです。「この先、果たして会社が存続するか分からなかったから」とその理由を話します。

ハローワークで仕事探し

幸い、Aさんの家の住宅ローンは返済を終えており、二人の子供は独立し、夫婦二人だけの生活でしたので、退職時、収入がなくなった時でも、退職金で何とか生活を支えることができたそうです。しかし、いつまでも、退職金に頼るわけには行きません。1000万円足らずの退職金はいずれ底をついてしまいます。
退職した当座は、出版社のお世話で、いくつかのアルバイト的な仕事を引き受けたのですが、それも、3年足らずでなくなったと言います。それからは、意を決して、ハローワークに出向いて仕事探しを始めました。

「60歳を過ぎてからの仕事探しが、いかに大変なことか、骨身にしみて分かった。シニアの人もたくさん仕事探しに来ているが、それ以上に若い人たちが、あふれんばかりにパソコンで仕事を探しているのに驚いた。職員が言うには、若い人を優先するので、シニアはどうしても後回しにならざるを得ない」とAさん。
実際、何ヵ月もハローワークに通って見つけた仕事は、市の地域センターの管理人の仕事でした。施設の管理の仕事ですが、本人に言わせると「部屋の掃除から周りの草むしりなど、かなりハードな仕事だ」。

奥様は病院通い、厳しい現実

65歳から、厚生年金は満額支給されたのですが、手取り額は、予想していた額よりかなり下回ったそうです。介護保険料や国民健康保険料、それに、所得税や市民税・住民税などが差し引かれます。Aさんの場合、実質手取り額は月額13万円ほどです。
運の悪いことに、奥様が、その頃からうつ病と診断され、病院通いを始めたのです。病状が安定しているときは、それほど心配ないのですが、周期的に落ち込みや不安定さが増し、Aさんが目を離せない状況になるといいます。病院通いもAさんが付きっ切りの状態です。

今年、Aさんは古希を迎えました。管理人の仕事は、その後契約更新をして続けていますが、今年で契約満了となります。病気の奥様を抱えた現状では、医療費の出費があり、仕事をしないわけにはいきません。70歳を過ぎてからのハローワーク通い。悠々自適とは程遠い、シニアの厳しい現実を見る思いです。
併せて、定年退職を迎えた方を貴重な「人財」として再活躍していただくためのサービス「プロシニア」というサービスがあります。社長を務める上田研二氏は75歳を迎えた今も、パーキンソン病を抱えつつ、高齢者向けの人材派遣業務の最前線に立っています。
そのサービスもすべて高齢者目線。ぜひ、新しい選択肢の一つにいかがでしょうか?

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(初稿:2012/09/12)