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相続が起きてから3年10か月以内に財産を売却すると、お得になる?取得費加算の特例とはなんぞや?

2018/1/25 

相続税専門の税理士の橘です。

相続によって取得した財産は、相続が起きてから3年10か月以内に売却すると、税制の優遇を受けることができます。

今回は、この取得費加算の特例について解説していきます。

【不動産を売却したときの税金】

まず、今回の特例で優遇される税金は、所得税です。

そもそもですが、財産を売却したときにどのように所得税がかかるのか、おさらいしていきましょう。わかりやすくするために不動産を例にとってお伝えしていきます。

まず初めに、不動産を売却した時の売却金額を把握します。その次に、その不動産を過去に購入してきた時の購入金額を把握します。この売った金額と、買った金額を比べてみます。もし売った金額の方が大きい場合には、『儲け』がでていますよね。

所得税は、この『儲け』に対して課税されます。逆を言えば、儲けがでていない場合には税金は一切かかることはありません。

不動産を売却したことによる儲けは、所得税15%と住民税5%の合計20%の税金が課税されることになります。なお、儲けの計算上、仲介手数料や印紙などの経費は、儲けから引くことができます。

今回ご紹介していく、取得費加算の特例は、この売却したことによる『儲け』にかかる税金を優遇してくれる特例です。

【相続した財産を売却した時の取扱いはどうなるの?】

先ほど、購入した金額と売却した金額を比べて、儲けがでている場合には税金がかかるとお伝えしました。

この購入した金額のことを、専門用語で取得費(しゅとくひ)といいます。取得するためにかかった費用のことですね。

さて、この取得費についてですが、自分で購入した物件であれば、当然、自分が購入した金額が取得費になります。しかし、親などから相続した物件の場合には、この取得費はどのように考えるべきでしょうか・・・?

少し考えてみましょう。

親から相続した時の金額?

それとも、

親が購入してきた時の金額?

正解は亡くなった人が買った時の金額です。

例えば、父が5000万で購入した不動産を、子供が相続し、子供が8000万で売却したとしたら、譲渡所得は3000万になります。

【どのように優遇されるのですか?】
一言でいうと、

『その財産を相続するために支払った相続税を、経費として扱ってもいいですよ』という特例です。

相続した人が支払った相続税のうち、売却したものに対応する部分の相続税が、取得費に加算することができます。

例えば、4億円の財産を相続して、1億円の相続税を支払った人がいたとします。

そして、4億円の相続した財産のうち、仮に2億円の財産を売却するとします。

そうすると、支払った相続税1億円のうち、2分の1にあたる5000万円の相続税を取得費に加算することができるのです。

不動産を売却したときの税率は20%なので、取得費に加算することができる金額の20%分、税金が少なくなります。金額にもよりますが、かなり大きな税金が変わってくることもありますね。

取得費加算の特例は、亡くなった日から3年10ヶ月以内に売却しないと使えません。

この特例が使えるのは、相続税を支払った人に限定されていますので、誰しもが使えるわけではありませんが、使える人は是非とも使いたい制度です。

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■■■ 著者プロフィール ■■■

表参道相続専門税理士事務所
代表税理士橘 慶太

大学卒業後、23歳で税理士試験に合格。(この年25歳以下で税理士試験に合格したのは全国で70名) 大学在学中から、相続税案件実績日本一の税理士事務所、税理士法人山田&パートナーズに正社員として入社。丸6年間、相続税専門の税理士として業務に従事。これまで手掛けた相続税申告は、一部上場企業の創業家や芸能人を含め通算150件以上。また、日本全国の銀行や証券会社で相続税セミナーや研修の講師を年間133回行う。
平成29年1月に、完全相続税専門の税理士事務所、表参道相続専門税理士事務所を設立する。

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表参道相続専門税理士事務所



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