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増え続ける 単身高齢者 2040年には45%を超える地域も。最も単身高齢世帯比率が多いと予想されるのはあの都道府県です

2019/4/27 

国立社会保障・人口問題研究所は、2019年4月19日に、『日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)』(2019年推計)を発表しました。

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 これによると、2015年に1841万世帯であった1人暮らしの世帯数は、1994万世帯と全体の39.3%を占める結果に。さらに「高齢単身者世帯」も2015年の625万世帯から896面世帯へと増えます。約4割の増加となるとの予想です。

 特に高齢世帯が増えると予想されているのは「東京」です。2015年には全体の29.1%であった高麗者世帯が2040年には、36.3%、そのうち、45.8%が高齢単身者になると言われています。
 少しわかりづらいので、具体的な数字にあてはめてみましょう。簡略化するために東京都の人口を仮に1000万人とします。そのうち、36.3%、すなわち363万人が65世以上の高齢世帯ということになります。
 その363万人のうち、45.8%、即ち162万人が「高齢単身者」ということになります。
 東京都と聞くと銀座や大手町、日本橋という都会のイメージを持たれる方も多いかと思いますが、多摩地方や桧原村、そして小笠原諸島も東京都です。東京都はとても実は広く、こうした郊外に住む高齢単身者対策は実はあまり進んでいないのも実情です。

高齢単身者比率が高いのは・・・あの県です。
 では高齢単身者比率が高いのは、どこの都道府県でしょうか?2040年に高齢世帯がもっとも高いと言われているのは、秋田県で全体の57.1%です。しかし単身世帯は36%少なく、比率は高くなりません。(先程の東京都と同じ計算ですと、205万人という計算です)
 では高齢単身者の比率が高くなるのはどこでしょうか?それは
「高知県」です。
 高知県は、2040年には全世帯の中で高齢世帯が占める割合が50.6%と書く、さらに単身者も44.8%と非常に高いです。先程の東京都と同じ計算方法で行くと、②人口1000万人に対し、226万人もの高齢単身者が住んでいる計算になります。
 これに続くのが鹿児島、和歌山、秋田、宮崎と続きます。

意外に多い大阪府の高齢単身者

 意外に多いのが大阪府の高齢単身者比率です。
 大阪府は2040年には全世帯における個零世帯の割合は、44%とそれほど高くはないのですが、高齢単身者の割合が45.4%と非常に高くなっています。先程同じように人口1000万と仮定して計算すると、199万人もの高齢単身者が住むことになり、東京よりもはるかに比率が多いのが分かります。

迫られる高齢単身者対策

 高齢単身者が増える背景には家族との死別とともに、高齢の未婚男性・女性が増えることが要因として挙げられます。いわゆる50歳までに結婚を1度もしていない「生涯未婚」男性が2035年には現在の全体の20%から30%、女性も10%から20%に増えるというデータがあります。最近は、女性向けの国際結婚サービスなども出来つつありますので外国人男性に日本人女性を奪われた日本人男性の生涯未婚率はもう少し増える可能性があるといえるでしょう。

 その一方で単身者住宅はまだまだバリアフリーなどが十分でなかったりします。また大家側も高齢単身者に賃貸を出すことに抵抗のある方が多いのも事実です。高齢単身者の場合、身の丈に合った家賃設定の住宅であることがまずは大事ですが、こうした設備や社会インフラ、社会認識も含めて高齢者の一人暮らしを支える仕組みづくりは抜本的に進める必要がありそうです。

(注):「高齢世帯」世帯主が65歳以上の世帯を指します。

(文責:定年生活事務局)



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