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実は税率が5パターン? 10月からの消費増税では支払方法によって、税率が10,8,6、5,3%と5パターンが生じますので賢く買い物したいですね。

2019/9/25 

2019年10月1日に、消費増税が行われます。今回の増税にあたっては、これまでの消費増税とは異なり、酒類を除く飲食料品の税率を8%に据え置く「軽減税率」という制度が導入されます。さらに、2020年6月までを期限とするキャッシュレス決済による「ポイント還元」が導入されます。
 結果、何をどこで買うかによって、実際に負担する税率はおおむね3、5、6、8、10%と5段階に分かれることになり、消費者の理解度の差異によっては、同じ商品を買うにしても金額が異なるケースが生じます。
 とはいえ、2つの制度が組み合わされて、かなりの混乱子予想されます。そこで何をどこで買うと税率がどうなるかをケースを見ながら見ていくことにします。

・軽減税率
 前提として、まずは、2つの制度を簡単に説明しましょう。軽減税率は、日常生活において必須となる食品や日用品に対し消費税が10%に上がっても、8%のまま据え置く制度です。軽減税率の対象品目は下記の国税庁の資料で確認できます。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/01.pdf

 簡潔に整理をすると、
①酒類を除く、飲食料品
②定期購読契約に基づく、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する週2回以上、刊行される新聞(例:日本経済新聞の朝刊のみを定期購読契約するケースがこれに当たります)には軽減税率が適用され、税率が8%のまま、据え置かれるということです。

・ポイント還元

 2019年10月の消費税増税のタイミングで、キャッシュレス決済を行った場合に限り消費者にポイント還元を実施します。決済手段はクレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードなどの電子的な取引で、期間は2019年10月~2020年6月の9ヶ月間の限定の措置です。つまり現金以外の決済手段で支払えば、5%または2%のキャッシュバックを受けることができます。
 ところが、ポイント還元や還元があったとしても税率が異なるケースがあります。

 少し見ていきましょう。キャッシュレス決済の場合、中小の小売店では5%還元で、コンビニなどのフランチャイズチェーンでは2%還元、デパートなどはポイント還元がないということになります。そうはいわれても、実際にどうなるかを具体的な例に即して、見ていくとわかりやすいかと思います。

10%になるケース

【ケース1】
 Aさんは、2019年10月1日に、某デパートでビールを二本、購入し、クレジットカードで決済した。

【あてはめ】
 ビールは酒類ですので、軽減税率の対象ではありません。そこで税率は10%になります。Aさんは、クレジットカード決済なので、キャッスレス決済ですが、デパートではポイント還元がされないので、10%のままということになります。

【ケース2】
 Bさんは、ポイント還元が出来ると思い、中小の小売店でビールを購入しようと思い、購入したが、小売店はキャッスレス決済は出来ず、やむを得ずに現金で購入した。

【あてはめ】
 こちらは気を付けて頂きたいケースです。ビールは酒類ですので、軽減税率の対象ではありません。そこで税率は10%になります。中小の小売店でキャッスレス決済をすると、5%還元できるように思われますが、それはお店側がキャッスレス決済に対応できるケース。お店側で現金のみといわれたケースではポイント還元は出来ないので、やはりケース1同様に、税率は10%になります。

8%になるケース

【ケース2】
 Bさんは、キャッスレス決済の出来ない八百屋で、ニンジンを数本、現金で購入した。

【あてはめ】
 ニンジンは軽減税率が適用される飲食料品です。キャッスレス決済が出来ない以上、ポイント還元はなく、8%の税率が適用されます。

6パーセントになるケース

【ケース3】
 Cさんは、2019年12月にコンビニでミカンを数個、購入し、交通系電子マネーsuicaで決済をした。

【あてはめ】
 ミカンは軽減税率の対象となる飲食料品です。さらに大手コンビニは、キャッスレス決済の場合、2%のポイント還元をしてくれます。このキャッスレス決済には、交通系の電子マネーもふくまrます。そうしますとさらに2%オトクになり、結果、6%の税率ということになります。

5パーセントになるケース

【ケース4】
 Dさんは、スポーツ新聞をキャッレス決済可能の中小小売店で購入し、交通系電子マネーで決済した。

【あてはめ】
 スポーツ新聞の購入は、軽減税率が対象となる定期購読契約に基づく新聞の購入にはあたらず、軽減税率の対象になりまません。が、交通系電子マネーという形でキャッスレス決済をしています。中小小売場合は、5%の還元がありますので、税率は実質、5%ということになります。

3パーセントになるケース

【ケース5】

 Eさんは、2019年12月にキャッスレス決済対応になった八百屋でミカンやニンジンなどの果物や野菜を購入し、交通系電子マネーで購入した。

【あてはめ】
 果物や、野菜は軽減税率の対象となる飲食料品です。従って、税率は8%のままです。さらにキャッスレス決済対応になった八百屋は中小小売店に該当する可能性が高く、交通系電子マネーでの決済はキャッスレス決済ですので、ポイント還元で5パーセント還元されるので、実質3パーセントとなるのです。

 今回の消費税増税では、同じ商品を同じ量だけ買っても買う場所や決済方法によっては最大7%の支払いの差異が生じるケースがあります。この差額は決してバカにならない金額です。少しでもお得になるような買い方を知識として習得しておきたいところです。

(文責:定年生活事務局)

 
 
 



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