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令和元年房総半島台風から1年 被害の大きい千葉県・鋸南町のいま

2020/9/10 

令和元年房総半島台風と称される関東・首都圏を直撃した大型台風から2020年9月9日でちょうど丸1年になります。東京湾に面した鋸南町にとっては初めての大災害で、屋根や窓ガラスなどが吹き飛ばされる甚大な被害が出ました。

 あれから1年。未曾有の自然災害で台風から1年が経過した今でも、多くの家屋にはブルーシートが残り、復興への道のりは果てしなく長い状態となっています。千葉県・鋸南町のいまを見てみたいと思います。

陸の孤島そして進まない復旧

 災害発生時、町で最も大きな被害を受けた岩井袋地区の海側エリア。しかし居住者が少ないこともあり、支援の手は後回しに。その後、10月6日に発生した令和元年東日本台風の影響で高波によって大部分が崩落。道路は修繕されておらず、大型重機や消防車はいまも入れない状態。町はなるべく直すと言いますが高齢化社会で税収も少なく・・・

家屋修理は5年待ち

 今回の台風被害で衝撃的だったのが、街全体の6割以上の家屋が何らかの被害を受け、多くの家屋がブルーシートで覆われる状態になったこと。街にはいわゆるRC造のマンション対応の住居が少なく、いわゆる木造の戸建て住居が多かったことも被害を甚大なものにしました。


(被害に遭いブルーシートで覆われた家屋)

 1年以上たった今でも被害に遭った6割程度の家屋しか復旧できていません。数少ない町の工務店には依頼が殺到。人手不足で修理が追いつかないからです。すべての家の修理を終えるには「少なくとも5年以上かかる」と町担当者のコメント。
 もちろん、その5年間の間に同規模かそれ以上の台風が来ない保証は一切ありません。

 住民側の金銭的な負担も問題です。鋸南町は高齢化率が46・8%と県内で2番目に高く、一人暮らしの高齢者も多い。国や県の支援があるとはいえ、住宅の損壊規模によっては高額な修理費用が生活に重くのしかかっています。
 全壊になると、補助は出ますが一部損壊程度だと、自己負担が大きくなります。

 さらには人手不足で工事費用も割高になるのでさらに負担が大きくなる悪循環。では鋸南町の財政はどうなのでしょうか?

人口流出が止まらず、コロナも追い打ちに

 当然ですが、このような状況になると直すより更地にしたほうが費用が安くなると考える方は続出します。現に台風後、コロナウイルスがまだ猛威を振る前である2020年1月までに66世帯131人が転出。
 この様になると、当然、税収が減ります。近隣市町からは「鋸南はやっていけるのか」と町の将来を不安視する声も上がるようになりました。

 白石治和町長は「楽観視はできないが、低空飛行で町を立て直し、試練をはね返したい」といいますがふるさと納税による寄付金集めを行うわけでもなく、さらにはコロナウイルスが起き、街の財政はいよいよ悪化の一途。

 一向に復興が進まぬ現状に「今後、同じような災害が起きたどうなるか・・・。」

 町民の町外への転出か、この地にとどまるのか―。住民の心は揺れる日々が続きます。


(鋸南町はオーシャンビューの綺麗な町で楽園と感じる方も多い町でもあります)

(文責:定年生活編集部)




 



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