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国交省が売買IT重要事項説明にGOサイン 不動産取引もIT化? 気になるメリットとは?

2020/10/23 

菅政権が誕生し、様々な分野でのデジタル化の推進を掲げています。これは不動産取引でも例外でないようです。
不動産会社で物件を借りる時や購入する時、契約の最終段階に「重要事項説明」を受けた経験がある方は決して少なくないと思います。昨年の10月より1年間、国交省の主導により、売買取引におけるIT化という社会実験が行われていました。
 現在までのところ大きなトラブルなどの報告はなく一定の成果を上げることができたとして、国交省は今月12日、IT重説の本格運用へ向けた議論を進める方針を明らかにしています。

重要事項説明書とは?

 ところで重要事項説明書とは何でしょうか?重要事項説明書とは、宅地建物取引業者が宅地建物取引士をして取引当事者に対して契約上重要な事項を説明する際に、説明の内容を記載して当事者に交付する書面のことを言います。

 重要事項説明を必要とするのは、宅地建物取引業者が自ら売主として取引する場合、および不動産取引を代理・媒介する場合であり、その説明は、売買契約や賃貸借契約が成立するよりも前に行う必要があります。また、宅建業者は、宅地建物取引士をして説明に当たらせなければならず、説明する重要事項をすべて書面に記載し、宅地建物取引士よりその書面(重要事項説明書)を交付します。
 代理・媒介などで複数の宅建業者が関与する取引の場合は、それぞれの宅建業者が、それぞれの立場から重要事項の説明をする義務を負うという性質の書面です。

 こんな経験ありませんか?契約書の説明はを行った人間が重要事項説明は出来ずに他の方による説明を受けた・・・。
 これはその担当者が宅地建物取引士の資格を保有していないということになります。


 
 さらには、説明に当たる宅地建物取引士は、重要事項の説明に際して相手方から請求がなくとも宅地建物取引士証を提示しなければなりません。
交付する書面に宅地建物取引士が記名押印が必要です。また、これらの手続きは、相手方が同意した場合でも省略することはできない。たとえ相手方が重要事項を熟知している宅建業者であっても同様です。

 説明を要する事項は、売買か賃貸かなどの取引内容に応じて異なるが、大きく分けて下記に関する事項の説明が必要と言われています。

・取引対象不動産の権利関係
・取引対象不動産に係る法令上の制限
・取引対象不動産の状態やその見込み
・契約の条件

 これまではこうした説明は対面方式で行うが通例でした。そこから金額の大きくない「賃貸借契約」の場面で適用されるようになりました。その後、金額の大きくなる売買契約ににも広げる社会実験が進められているのです。

全体の9割以上は・・・

 実際の社会実験ではどの様な傾向があったのでしょうか?国土交通省『個人を含む売買取引おけるITを活用した重要事項説明に係る社会実験(実施経過報告)』によると以下の様な結果が出ています。

 まず、物件種別としては、全体の99.7%が居住用物件ではなく、投資物件という賃貸などに出されることを前提とする物件であることが分かりました。また、物件の売買価格の幅は、1,200万円~4,500万円(平均価格2,440万円)であることも分かりました。

 このように投資物件に集中するのは、投資物件はいわゆるオーナーチェンジという賃借人がいる状態で売買されることが非常に多く、物件内を視察することが出来るケースは非常に少ないと言われています。
 そういう状況において、買主にとっては、わざわざ現地に行かず契約できることはメリットと考える人が多いことが理由として考えられます。

重要事項説明のIT化のメリット

 ITをつかった重要事項説明に要した時間は、「30分未満」が約5割(52.8%) 、 「30分以上1時間未満」が約4割(38.9%)であり、「2時間以上」の回答はなかったとのこと。このように対面式に比べても時間を短縮できることが分かりました。
 また対面式の場合、事務所に行く必要がありますが。こうした時間やコストを削減できることにメリットを感じる方も少なくないようです。

 わかりやすさにおいても、ITによる重要事項説明と対面式による重要事項説明の理解度の比較については、「理解のしやすさは、同程度」が約6割(57.1%)であり、ITの方が「理解しやすい」、「比較的理解しやすい」があわせて約2割(19.8%)、対面の方が「理解しやすい」、「比較的理解しやすい」があわせて2割強(23.1%)という結果になり、IT化による分かりにくさを感じる方は少数派であることが分かりました。

 この様な傾向が続くのであれば、今後、遠隔地での取引も活性化する可能性もあり、今後、不動産業界のデジタル化も急速に進む可能性を秘めているといえるでしょう。

(文責:定年生活編集部)
参考文献:国土交通省『個人を含む売買取引おけるITを活用した重要事項説明に係る社会実験(実施経過報告)』
      楽待編集部「売買IT重説、97%が投資用物件の理由とは」

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