定年生活.com トップ» » 認知症になってからでは遅い! 不動産オーナーが認知症になった場合、こんなに大変になる!

認知症になってからでは遅い! 不動産オーナーが認知症になった場合、こんなに大変になる!

2020/12/20 

65歳以上の方で認知症になりうる方がどの位の人数になるかをご存知でしょうか?内閣府の2016年の高齢社会白書によれば、65歳以上の認知症高齢者数と有病率の将来推計についてみると、2012年は認知症高齢者数が462万人と、65歳以上の高齢者の約7人に1人(有病率15.0%)であったが、2025年には約5人に1人になるとの推計が報告されています。


(出典:内閣府)

 一方で、この様なデータがあります。平成30年度「高齢者の住宅と生活環境に関する調査」(内閣府)の結果では、60歳以上の人に、将来の住まいに関して不安と感じていることがあるかどうかを聞いたところ、
「不安と感じていることはない」とする人が71.1%であり、年齢が高くなるほど、割合が高くなる傾向に。持家、賃貸住宅の別で見ると、「不安と感じていることがある」とする人が「持家(計)」の24.9%に対し、「賃貸住宅(計)」の人が36.5%と高くなっています。

 要するに老後の不安をなくす一つの解決策として、持家という不動産を所有することが選択肢になりそうです。そこで、問題になるのが、

認知症の進行と不動産所有者への影響

 という問題です。仮に不動産の所有者が認知症になるとどの様な法律問題が生じるのでしょうか?

認知症の方の法的な位置づけ

 認知症になった方の法的な位置づけについて確認してみましょう。認知症が進行すると法律上、「意思能力を欠く状態」になります。意思能力がない状態というのはゲームに例ええると、
社会で有効にプレーをする状態が欠ける状態といえるでしょう。要するに契約などが出来ない状態ということになります。
 民法では2020年の改正後、以下の様な規定が新設されました。

第3条の2
 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。

 要するに、「自分がしていることの法的な意味を理解できない人が、契約などの法律行為をしても、効力が無いですよ。」ということが書いてあります。では認知症が進行するとどうなるのでしょうか?

 上記の様に契約が出来ない状態ですからあらゆる契約が締結できないということになります。売買契約しかり、賃貸借契約しかり、贈与契約しかり。従って、認知症が進行した方の不動産は売ることも、貸すことも誰かにあげることも出来ない状態になります。

 さらに遺産分割も出来なくなります。例えば、配偶者の一報がなくなり、相続人の認知症が進行していたとします。遺産分割協議も一種の「契約」ですから意思能力がないと、遺産分割協議も出来なくなります。

民事信託も利用できない

 定年生活では既に門脇紀彦司法書士による民事信託に関するコラムもお伝えしています。

【特集】 ”争続”にならないための『民事信託のススメ』

「あっ、そうだ。民事信託があったぞ」
 と言っても、こうした民事信託も委託者に意思能力があることが前提です。

 例えば、相続予定の家族が認知症の進んだ親にかわり契約書に署名することが認められそうな例もありそうですが、現在は、意思能力がない人との契約は「出来ない」、「お断り」というケースが多く、今後はこうした対応も難しいと言えるでしょう。

 ではどうした良いのでしょうか?
 結論から申し上げると認知症が進んでからでは遅く、認知症が進行して意思能力を欠くことになる「前に」対策を打つ必要があるのです。

(文責:定年生活編集部)



定年生活ではLINEのお友達を募集しています☆以下のQRコードからお友達登録をしていただきますと、LINEだけでのお役立ち情報をお届けします。
定年生活ではLINEのお友達を募集しています