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2016年から2020年までの5年間で受験者数が激減している不人気資格TOP5

2020/12/5 

コロナウイルスの感染拡大に伴い、企業の業績悪化や退職、給料の低下といった問題に直面している方が増えていると思います。そこで定年後の生活、あるいは定年に備えて副業準備のために、資格の取得を検討されていらっしゃる方も少なくないと思います。

 ところで、2016年からの5年間で受験者数が20%以上も減少した資格があるのをご存知でしょうか?
 受験者数の減少=不人気資格

第5位:教員免許

(2016年:174055人→137000人)

 20%のマイナスとなっているのは教員資格。これは単純に教員を目指そうとする人が減っていることが理由に挙げられています。実際に学校教員を問とめている方に対し、複数名のヒアリングをさせて頂きました。
 学校の先生は所謂、3月の卒業式の時期が超繁忙期と言われており、それが終わると新学期。気が付くとすぐにGWの時期に。
 6月に入ると教育実習があり、秋には文化祭や運動会、そして年が明けると修学旅行と1年のほとんどが繁忙期と言えます。
 さらに学校の先生は土日が休みというわけにはいきません。土日のどちかがお休みだとしても部活動などに駆り出されるケースが非常に多いのが特徴です。その部活動にかりだされても出張費はタダ同然。ということで休みは少なく、給料は安いということで教員になりたいという方が激減している状況です。

第4位:大卒警察官

(2016年:51233人→2019年:39134人)

 意外に思われるかもしれませんが、大卒警察官の人気が下がっています。概ね24%の減少、4分の3に減少しています。
 警察は日々の治安維持活動や交通安全の監視、ストーカー対策など、その業務に対するニーズは非常に高まっています。婚活の世界では「警察官」限定のパーティーなどは女性の方で一杯になるほどの盛況ぶりです。

 にもかかわらず、警察官の人気が下がっています。
 それは貯金や交際相手など、自らのプライヴァシーに関することまですべて上司に報告が義務付けられるなど、プライヴァシーが全くない環境が時代にそぐわなくなっているということが挙げられます。

第3位:司法書士

(2016年:20360人→2020年:14431人)

 概ね29%の減少です。司法書士とは、個人やさまざまな会社が、法務局や裁判所に提出しなければならない書類を代行して作成し手続きを行います。
 たとえば、土地や建物などの不動産を売買したり相続したとき、登記名義変更の書類をつくり、所有権移転登記手続きを代行。また、簡易裁判所に提出する訴訟や調停の書類をそろえるのも仕事です。
 人びとが日々の生活のなかで、法律の知識を必要とする場面に直面したとき、難解な法律をわかりやすくひもとき、最善の策を導きだす、いわば「街の法律家」といえそうです。

 2010年には33156人の受験数がいたので、ピーク時から56.5%の減少になっています。

 これは司法書士試験の難しさと業務の地味さに起因しているといえます。ある弁護士が登記に関する内容は弁護士より詳しいという意見もあるぐらい、司法書士の業務は実に細かい内容と言われています。

 時代が進んでも不動産取引がなくなることは絶対にありませんし、相続がなくなることありません。そうした意味でも司法書士は今後もニーズの高い資格と言えそうです。



第2位:弁理士

(2016年:3586人→2020年:2279人)

 37%の減少にもなった弁理士。弁理士は特許、意匠、商標といった特許庁が管轄する知的財産権を取得したい方のために、代理して特許庁への手続きを行うのが弁理士の主な仕事です。
 昔、小泉純一郎元首相が日本を知財立国にすると宣言し、2002年には知的財産基本法が成立し、この頃、弁理士試験は非常にブームでした。そして2009年には7354人の受験者がいたので、その時と比べるとなんと69%も減少したことになります。

 これは弁理士試験がその難易度から「理系の司法試験」とさえ言われるのですが、昨今は理系の方はAIの開発やIT関係に就職される方が多く、資格試験には向かわない状況になっています。
 さらには弁理士試験は特許法などの勉強をする必要がありますが、法学部でも3年生ぐらいからスタートする特許法を法律知識ゼロで勉強するのはかなり大変です。
 そうした2つの理由から、受験者数が激減しています。

 といっても業界の未来が暗いわけではありません。AIの発展や技術の進歩により、特許権で技術を保護しようという動きは高まることはあっても薄まることはありません。むしろ受験者数の減少は成りやすくもなりますし、なってからも人が少ないことから多くの業務を独占的に行える可能性もあります。

 そうした意味で今後、弁理士はオススメの資格といえるかもしれません。
 


第1位:新司法試験

(2016年:7730人→2020年:4100人)

 新司法試験。改めて申し上げるまでもなく、検察官、裁判官、弁護士という法曹を育てるための司法研修所に入所するための試験です。さすがにちょっとダブルライセンスで弁護士になろうという方は少ないと思いますが新司法試験を受験するには法科大学院に入学する必要があります、
 そこで最低3年修業し、さらには司法修習所にも通う必要があります。

 こうした時間と費用さらに業務が少なくなっていることが敬遠される理由と言われています。

 こうした難関資格に今、注目される資格も多数あります。日を改めてご紹介をしたいと思います。

(文責:定年生活編集部)



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