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確定申告をするとお得?確定申告をすることでお金が戻るケースをご紹介!

2021/2/21 

令和2年の確定申告のシーズンになりました。このコラムをご覧の方で「年末調整」をされていらっしゃる方は基本的に確定申告は必要ありません。が確定申告をしなくても良い殻の中にも確定申告をすることでお金が戻ってくるケースがあります。

 今回は年末調整をしているけれど、確定申告もすることでお金が戻ってくるかもしれない9つのケースについてお伝えをしたいと思います。より詳細な情報については税理士にご相談をすることをオススメします。

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ケース1:年末調整の漏れがあった人

 年末調整の書類を亭主し忘れた方。必要書類(生命保険料控除証明書など)の発行が間に合わなかった人は確定申告をすることをオススメします。もし年末調整で源泉徴収票に源泉徴収額が記載されていれば、確定申告で控除を受け、払い過ぎた税金が返ってきます。
 確定申告の際には、控除証明書などの必要書類を添付することになるので、準備をしておきましょう。

ケース2:ふるさと納税で寄付をした人など

 ふるさと納税をして且つ、「ワンストップ特例制度」を利用ない場合、確定申告によって寄付額の一部が所得税から戻り、住民税が減額されます。ワンストップ特例制度を利用された方は確定申告なく控除が受けられますのでご安心を。

 ふるさと納税とは税法上、自治体の寄付という扱いになるので、寄付金控除になるのです。従ってふるさと納税に関係なく、自治体に寄付した人や、政治家への献金なども控除の対象になります。併せて、確認をしてみてください。

ケース3:医療費がたくさんかかった方

 年間の医療費が10万円を超えると、「医療費控除」を受けることが出来ます。年間の所得が200万円未満ですと、所得の5%以上の医療費で対象になります。所得とは、収入から給与控除を引いた金額を指します。例えば、年収300万の場合、給与所得控除が108万円あるので、ここでいう所得は、192万円になります。
 この医療費控除は、ご自身の医療費だけではなく、配偶者も含まれます。同居をしていなくても、「生計を一つ」にしていれば、それも含まれます。「生計を一つにする」とは、家族に仕送りをしていてその家族が仕送りで生計を立てていた…。
 この様なケースも控除の対象になります。医療費控除を受けるには確定申告が必要ですが、医療費控除は対象となる要件(条件)を満たすケースが少ないので、チェックをしておきましょう。

ケース4:医薬品を12,000円以上購入した人

 2018年からセルフメディケーション税制がスタート。この制度の対象となる医薬品を年間12,000円以上購入した方が対象です。ただし、医療費控除との併用はできないのでどちらか一方を選択することになります。

ケース5:年末調整後に入籍をした・・・

 ケース3でも「生計を一つ」にしているケースでは医療費の控除を受けることが出来るとお伝えしました。それとの関連で、年末調整後に結婚をされた方は、配偶者の所得によっては、配偶者控除や配偶者特別控除の対象となる可能性があります。

 2018年の税制改正で配偶者の年収が150万円未満であれば配偶者控除、201万円未満であれば、配偶者特別控除の対象になりました。ただし世帯主の年収制限もあるので確認が必要でしょう。

ケース6:新たに住宅リーンを組んだ人

 結婚などに伴い、住宅ローンを組んで住宅を購入した・・・という方もいらっしゃるでしょう。マイホームの購入やリフォームによっても「住宅ローン控除」を受けることが出来ます。住宅ローン1年目の場合、確定申告が必要ですので、行いましょう。

ケース7:災害に遭った・・・

 昨年も九州を中心に豪雨が相次ぎ、自然災害も発生しました。災害や盗難、横領などに遭い、予期せぬ被害を受けた。この様なケースでは「雑損控除」という制度があります。被害を受けた方の救済措置です。年数もありますので是非、該当される方は活用をお勧めします。

ケース8:副業で大赤字を出した・・・

 コロナウイルスの感染拡大に伴い、収入が減ったので副業を始めたという方も少なくないでしょう。ところがその副業でも大々的に赤字が出た・・・。この様なケースでも税金が戻るケースがあります。
 あくまで、副業を事業所得とし、赤字を出していることが前提です。また副業でアルバイトをしているかたも収入によっては所得が2か所以上からある人になるので、確定しんこくが必要になります。

ケース9:仕事のために給与から経費を出した

 仕事の必要に迫られて普段得ている給料から経費を使っている方もいらっしゃるでしょう。ここでいう経費とは、出勤のためのスーツ、お歳暮代金、死後のために資格取得にかかった費用などが該当します。

 これらの経費支出が給与所得控除額のは半分以上だった場合、確定申告をすることで超えた部分を所得から控除することが出来ます。

 いかがでしたでしょうか?
 確定申告でお金が戻るケースを9つ、概括的にご説明をしました。巷でもよく知られるケース、ちょっとマニアックなケースなど、色々あったかと思います。
 是非、自分はどうだろうと思い当たる方は税理士の方にご相談をすることをオススメします。

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(文責:定年生活編集部)
参考文献:金子宏『租税法 第18版』(弘文堂)