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あれから丸10年 今、東日本大震災級の地震が発生したら・・・ 巨大震災と感染症の複合災害対策について考える

2021/3/11 

2021年3月11日で東日本大震災発生から丸10年となります。本年の2月23日にも東北地方で震度6強を記録する大きな余震が観測されました。警察庁は、2020年(令和2年)12月10日時点で、死者は1万5899人、重軽傷者は6157人、警察に届出があった行方不明者は2525人であると発表しています。
 日本国内で起きた自然災害で死者・行方不明者の合計が1万人を超えたのは第二次世界大戦後初めての甚大なる被害をもたらした大震災でした。以下ではまさに地震が起きた14時46分以降の報道の一部をご覧いただけます。

津波から身を守るために

日本は、世界有数の地震大国で、これまで多くの地震や津波による災害を経験してきました。最近では、平成23年の東日本大震災において、東北地方から関東地方にかけての太平洋沿岸を巨大な津波が襲い、甚大な被害を受けました。津波は、通常の波(風浪)とは異なり、数分から数十分大量の海水が押し寄せ、数分から数十分引くという押し引きを繰り返します。津波が陸上を襲った場合、人や建物を押し流し、風景を一変させる程の被害をもたらすことがあります。
 津波は、地震などによって生じた海底の隆起・沈降に伴い発生した海水の波が、四方八方へ広がり伝わっていく現象です。その為にも津波のメカニズムを知っておく必要があります。

 簡単にまとめると、津波は、沿岸に近づき水深が浅くなるにつれ、急激に高くなります。津波の伝播速度は非常に速く、見てから逃げるのでは間に合いません。周辺の地形により反射や屈折を経て繰り返し襲ってきます。後から来る津波の方が高くなることもあります。
 津波の力は非常に強く、高さが50cm 程度の津波であっても立っていられず、流されてしまいます。
 津波は「引き」から始まるとは限りません。“潮が引いたら逃げればよい” というのは大きな間違いです。
 沿岸の地形の影響などにより、局所的に高くなることもあります。
 潮位変化が始まってから最大波が観測されるまで数時間以上かかることもあります。


(出典:気象庁)

地震に伴う津波の場合、在宅避難は出来ない

 2020年に始まったコロナウイルスの蔓延。このコロナウイルスの蔓延と地震や大雨などと異なり、津波が住宅を飲み込みます。従って、津波に襲われた場合、大雨の様に二階で避難といった選択肢を取ることが出来ません。
 そうした場合、私たちはコロナ感染症対策と非難の両立の余儀なくされます。この様な場合、どの様なことを留意すればよいのでしょうか?
 今回は日本医師会が発表しているマニュアルを参考にご紹介をしていきたいと思います。

 避難とは「難」を「避ける」ことです。そのための避難の方法として「分散避難」が提案されています。
 分散避難とは、市が指定した避難所だけではなく、自宅での垂直避難や近くで安全に避難できる集会所等があれば、そこへ避難いただくことや、安全が確保される親戚・知人宅、また車中避難など、避難所以外への避難により避難先を分散させる方法です。
 が、津波の様なケースでは分散を考える余裕もないかもしれません。
 そこで、避難所側はどの様な対応策を考えているのでしょうか?

避難所側の物品準備

避難される方を受け入れる避難所側では、
・水道などのライフライン被害が手指衛生の実施に影響することが予想され、予め消毒に必要な資材の確保を行う
・体温計(非接触型)、アルコール消毒(手指衛生用)、次亜塩素酸溶液、ハンドソープ、ウェット
・ティッシュ、フェイスシールド、ビニールシート、使い捨て手袋、ビニール袋(ゴミ回収用)
・新型コロナウイルス感染症が疑われる避難者の対応も想定され、個人防護具(以下 PPE)等感染症対応の資材を備蓄しておく
 といったことが医師会のマニュアルで定められています。

避難する側が持参が推奨されるもの

 私たち、避難する人間側も以下の様な備品を常時、用意することが求められています。

・体温計、手洗い洗剤/石鹸、マスク、アルコール消毒、台所用洗剤等
・平時から準備しておくと良いもの
 (非常⾷、ペットボトルの水、⻭ブラシセット・洗⼝液、入れ⻭(ケース含む)・入れ⻭洗浄剤、補聴器、眼鏡・コンタクトレンズ(ケース・洗浄液含む)、ティッシュ・ウエットティッシュ、季節にあった衣類・防寒具、着替え(下着)、靴下、タオル、簡易トイレ・おむつ、使い捨てカイロ、通帳、免許証、健康保険証、各種診察券、印鑑、財布(現金)、お薬手帳、薬(常用薬・常備薬)、医療品(消毒液・絆創膏)、携帯電話、充電器・モバイルバッテリー )

 今一度、防災グッズの確認をしてみてください。



避難所でもコロナ対策

従前、避難生活と聞くと体育館の床に雑魚寝をするイメージだったと思います。これはクラスターを発生させやすくると同時に、避難生活そのものにもよくないとされています。
そこで、避難所では以下の様な対応策がマニュアルで指示されています。

・簡易ベッド(段ボール)とパーテーションを用いたゾーニングを行うことで、感染防止を図る
・家族間の距離 1m 以上、ベッド間 2m 以上、ベッドの高さ 35〜37cm 以上の確保を目安とする
・トイレや手洗い場等集合スペースへの動線を明確にし、避難者同士のすれ違いを避ける
・発熱者や濃厚接触者用の専用スペースを避難所から隔離された場所に設置し、診察や移送を待つ間収容する
・専用スペースは可能な限り個室とし、専用のトイレを確保する事が望ましい
・⾷事や物品の受け渡しも、設置台を利用し、スタッフとの直接接触を避ける
・⾷事は個別に配膳し、⾷事場所は互いに向き合わないよう椅子を配置し、対面しないレイアウトとする
・避難所2方向の窓・ドアを開けて空気の流れを作り、30 分に1回以上、数分間窓を全開にするよう努める

 2021年2月13日の地震では南相馬市の避難所ですでにテント型の避難スペースを確保することで感染症対策と避難生活の両立を図る試みがなされています。

それでも心配な場合は・・・

 それでも避難所生活の「密」を心配する方は多くいらっしゃると思います。そこで、日ごろから以下の対応策を取ることを御勧めします。

対応策1:危険な場所を確認

 自宅や学校、職場周辺などで津波に襲われるおそれのある場所をハザードマップや周囲の地形から確認しておきましょう。海から離れていても、川に沿って津波が襲ってくることもあります。
 

対応策2:避難場所を確認

 津波避難場所や避難ビルがどこにあるか、また避難経路などを周りの人と確認しておきましょう。避難場所は1ヶ所だけでなく、さらに高い場所にあるところも調べておきましょう。
 

対応策3:訓練に参加しよう

 実際に避難経路をたどってみるなど、積極的に訓練に参加しましょう。

 自然災害はコロナウイルスには配慮してくれません。
 またウイルスも自然災害を慮ってはくれません。日ごろからの準備でいつ、「そのとき」はが来ても良い様に備えておくことが重要でしょう。

(文責:定年生活編集部)
参考文献:本文中に引用のもの



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