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「タンス預金」増え、個人保有の現金初の100兆円突破…前年比5・2%増と貯金が増えています。

2021/3/29 

日本銀行が2021年3月17日に発表した2020年10~12月の資金循環統計(速報)によると、昨年12月末時点で個人(家計部門)が保有する現金が、初めて100兆円を突破した。
 前年同期と比べ、5・2%増の101兆円と過去最高となった。高齢者を中心に、自宅で現金を保管する「タンス預金」を増やす傾向が強まっている。

家計部門も預金が増加・・・

家計部門の「現金・預金」は4・8%増の1056兆円となった。預金は4・8%増の955兆円だった。日本銀行の大規模な金融緩和政策で、ほぼ金利が付かない状況が続いているが、預金残高も増えている。政府は昨年、新型コロナ対策に伴う緊急事態宣言の発令に伴い、1人あたり一律10万円の定額給付金を支給した。
 が、その一部が貯蓄に回った可能性がある。

金融資産も増加

 株式なども含めた家計部門の金融資産残高は、2・9%増の1948兆円と、過去最高を更新した。
 金融資産のうち、「現金・預金」が54・2%と半分以上を占めた。株価の上昇を背景に、「株式等」は0・7%増の198兆円、「投資信託」は5・1%増の78兆円となった。



金融機関を除く民間企業の現金・預金は、16・6%増の311兆円と大幅に伸びた。新型コロナウイルスの感染拡大で景気の先行きが読みにくくなっていることから、企業が手元資金を厚くした内部留保の拡大が要因と思われる。

国債の保有は日銀頼み

 一方、国債保有者の内訳では、日本銀行がトップで、全体の44・7%(545兆円)を保有している。「保険・年金基金」は20・7%(252兆円)、民間銀行などの「預金取扱機関」は14・3%(175兆円)だった。

 新型コロナウイルス対策で予算も過去、最大規模になっている。3.8%増の106兆6097億円で、9年連続で過去最大を更新した。新型コロナウイルス対策で柔軟に使える予備費5兆円を計上する一方で、歳入は税収見積もりが57兆4480億円となっている。これは昨年より減収の見込みである。

 今後も赤字国債に頼らざるを得ない財政運営が続くといえよう。



(文責:定年生活編集部)
本記事は2021年3月18日付配信新聞記事を参考に作成しています。



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