新型コロナウイルスワクチンをめぐるデマや誤情報に惑わされないための思考方法
2021/7/25新型コロナウイルス対策として行われているワクチン接種をめぐって、インターネット上やSNSをめぐって、様々な根拠不明な情報やデマ情報などが氾濫しているようです。参考までに下記のような情報がその一例です。
・効果がない
・不妊になる
・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染する
・自閉症を引き起こす
・政府が遺伝子操作しようとしている
・政府がチップを埋め込んで管理するこうした情報に接したとき、私たちはそのように対処をすればよいのでしょうか?
実はこうしたデマ情報や根拠不明な情報には3つに分類することが出来ます。
一つ目は「全く事実無根な情報」
二つ目は「ほぼ事実ではないが、100%嘘とまでは言えない情報」
三つ目は「これからのことゆえに起きるかもしれないし、起きないかもしれない情報」ということです。一つづつ見ていきましょう。
ワクチンで不妊?
ワクチンで不妊になるという情報が氾濫しています。ワクチンで作られた抗体が胎盤に悪影響を与えるとするものですが、新型コロナのワクチンに詳しい専門家は、抗体は胎盤に関わるたんぱく質を攻撃しないことが分かっていて、誤った情報だとしています。
こうした情報は「全く事実無根な情報」と言えるでしょう。
同様な情報として、「ワクチンにマイクロチップが入っていて、人々を管理する」という陰謀論もSNSなどで出ています。ワクチンの成分は厚生労働省やアメリカのFDA=医薬食品局など各国の保健当局や会社のウェブサイトでも公開されていて、マイクロチップが含まれていないことは明らかです。
ワクチンで流産?
「妊娠中にワクチンを打つと流産する」といった誤った情報も出ています。
これについて厚生労働省は、新型コロナのワクチンに関する情報をまとめたウェブサイトで「接種を受けた方に流産は増えていません」と示しています。たしかに、ワクチン接種とのタイミングで残念なことに流産さんされる方はいらっしゃると思います。アメリカのCDC=疾病対策センターのグループの研究結果では、ワクチン接種を受けた3万5000人余りの妊婦について流産や死産になった割合や生まれた赤ちゃんが早産や低体重だった割合は、新型コロナウイルスが感染拡大する以前の出産で報告されていた割合と差がないとしており、こうした情報は、「ほぼ事実ではないが、100%嘘とまでは言えない情報」と分類できるでしょう。
コロナワクチンの効力について
コロナのワクチンが、変異株にどのくらい効くのか?という点は、デマかどうか風に簡単には片付けられそうにはありません。
厚生労働省のHPでも
「一般論として、ウイルスは絶えず変異を起こしていくもので、小さな変異でワクチンの効果がなくなるというわけではありません。それぞれの変異株に対するワクチンの有効性がどのくらいあるのかについても、確認が進められています。」
と述べられています。2021年7月末現在では、デルタ株という変異株が蔓延しています。その感染力は一番最初の武漢由来と比較しても強烈ですが、ワクチンの効力が落ちたかと言われれば、今後の研究次第で、YESでもあり、NOともいえます。
この様に今後の研究によって結論が変わる内容というのは、「これからのことゆえに起きるかもしれないし、起きないかもしれない情報」といえるでしょう。ただし、答えはかなり先にならないと分からないとも言えます。
人々が不安感を募らせるときに、煽り記事やデマ情報が氾濫します。
それを諫める情報も多いのですが、そもそもその情報がどういった情報なのか?という視点で分析した記事は実は多くありません。
この記事が皆様が有害な情報に騙されないための新しいモノサシづくりの一助になれば幸いです。(文責:定年生活編集部)
参考資料:厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/
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