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認知症によくある症状~怒りっぽい~

2015/8/1 

「最近、何だか変…。
ちょっとしたことですぐに怒るようになって。
前はこんなこと、なかったのに。」

怒りっぽいということで不審を感じて様子を観察するようになり、病院から貰った薬の管理ができていなかったり冷蔵庫の管理ができていないことに気づき、

「もしや、認知症!?」

と思い当たったという家族は多いようです。医療機関の調べによると、記憶障害以外の症状で認知症に気づいたきっかけでは、

「些細なことで怒りっぽくなった」

という症状が多いと言います。


【初期に目立つ怒りっぽさ】


「怒りっぽい」 という症状は、障害された脳の部位が感情を司る部分であったことによる場合もあります。認知症は脳の病気です。

病変が生じた部位が感情を司る部分であれば、感情をコントロールする力が低下しますので、些細なことで感情をあらわにするようになります。

ただし、病気が相当に進行した段階では、怒りっぽいという症状はそれほど目立たなくなります。
周囲が

「以前と変わった…」

と感じるほどに怒りっぽさが目立つのは、認知症を発症してから中等度までの段階が多いようです。
ことに病院を受診する前後くらいは、怒りっぽさが際立つようです。


【自分への苛立ち】


認知症を発症したら、すぐに何もかもが分からなくなるというわけではありません。症状は徐々に進行していきます。

発症して間もない頃は、自分でも 「何かが変だ」 と気づいています。
「何かが違う」 のです。

違和感の原因が何かが分からないだけに、時に苛立ち、時に不安になります。

なぜ冷蔵庫の中に同じものばかり入っているのか?
なぜ財布の中にこんなにたくさんの小銭が溜まってしまうのか?
なぜ病院から貰った薬が余っているのか?

積み重ねられる 「なぜ?」。

原因を他人に求められる場合は、他人のせいにできます。
他人のせいにしたいのです。

「自分はまだボケではいない!」 と納得したいのです。

しかし、明らかに自分しか触っていないもので生じている不都合を前にすると、不安が募ります。

「やっぱり、これは自分がしたことだろうか?
自分がこんなことをしたのか!?
どうして!?」

以前と少しずつ違ってきている自分。
以前は当たり前にできていたことができなくなってきている自分に苛立ちを感じるようになります。

そのような中で家族から発せられる

「どうしたの!?これは?」

という言葉は、自分の苛立ちに火を点けるものにしかなりません。
自分の中に溜まっている答えを見つけられないもどかしさを煽る言葉になります。
怒りっぽくなります。


【家族は注意しない】


認知症の発症を認めるのは、本人も家族も容易いことではないでしょう。
根治の方法が見つかっていない病気だからです。

しかし、近年では、進行を遅らせる新薬も開発されています。初期の段階で診断を受け、治療を開始するのが、本人にとっても家族にとっても、その後の生活の質を上げるうえで大切です。

治療に結びつけることに家族は専念しましょう。
怒りっぽくなった家族は、認知症の発症に怯えているのです。
怒りっぽくなった家族に

「どうして、そんなことでいちいち怒るの⁉︎」

と反論しても無意味です。

自分が抱えている不安を打ち明けることはないでしょう。
自分の中に秘めておきたい不安。打ち消したい自分がいるのです。
家族の言葉が届きにくい段階です。意思の疎通ができる状況なのに、互いの言葉が通じないのが、認知症の初期かもしれません。

受診を納得させるには、さまざまな障害を乗り越える必要があります。
本人の中にも、家族の側にも障害はあるようです。

多くは、その障害のために認知症を発症してからの2~3年を受診に結びつけられずにいます。
その2~3年の間に認知症は、軽度から中等度に進行してしまっています。

怒りっぽいと感じたら、家族は、認知症の家族会やかかりつけ医に相談して専門の病院を受診させる方法を模索しましょう。



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