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認知症はどのようにして発症するのか?

2015/8/12 

認知症を引き起こす原因はさまざまです。
脳に外傷を受けたことが原因で認知症を発症することもあります。
脳腫瘍や脳炎が引き金となって認知症を発症することもあります。

その中で、患者数が多いのが、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症です。
アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症は、三大認知症と呼ばれています。

三大認知症の発症メカニズムを分かっている範囲で整理しておきましょう。

【アルツハイマー型認知症の発症メカニズム】

脳内で異常なタンパク質が作られることがアルツハイマー型認知症の発症と大きく関わっていると考えられています。

問題となるのは、アミロイドβタンパクです。アミロイドβタンパクが脳に沈着して老人斑ができます。老人斑ができ始めると、神経細胞のもつれが起こり、やがて脳の細胞の働きが徐々に失われていきます。

脳の中では、側頭葉と呼ばれる部分の海馬の脳神経細胞が減るところから、病変が始まるとされています。海馬は、短期記憶をつかさどる場所です。認知症を発症すると、初期の段階で

「さっきのこと」

が思い出せなくなるのは、海馬が損傷を受けるためだと考えられています。

脳神経細胞が減って脳は萎縮します。脳の萎縮は、側頭葉から始まり、頭頂葉、後頭葉、前頭葉へと広がっていきます。

萎縮の程度も次第に高度になります。正常な神経細胞が徐々に脱落して認知症が進むとされています。

【レビー小体型認知症の発症メカニズム】

レビー小体型認知症も、脳内に異常なタンパク質が蓄積されることが原因と考えられています。

レビー小体型認知症を引き起こすのは、レビー小体と呼ばれる特殊な物質です。レビー小体は、もともとはパーキンソン病を引き起こす物質とされていました。神経細胞の中にできる小さな塊で、α-シヌクレインというタンパク質が異常になって蓄積したものです。

このレビー小体が大脳にできることで、認知症を発症したのが、レビー小体型認知症と考えられています。

レビー小体型認知症では、手足のふるえや筋肉の硬直など、パーキンソン病に似た症状が現れることが知られています。パーキンソン病を数年以上患っていた人が、レビー小体型認知症になることもしばしばあります。

【脳血管性認知症の発症メカニズム】

脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患のため、損傷を受けた部位の脳細胞の働きが失われることで発症するのが、脳血管性認知症です。

損傷を受けた脳の部位の機能は失われるものの、脳全体の機能が低下することは少ないとされています。

ただし、海馬、視床、尾状核など、重要な脳構造に梗塞が生じると、小さな梗塞であっても高次脳機能障害を来すことがあります。

脳血管性認知症は、脳梗塞が再発するのに伴って段階的に進行していきます。

脳梗塞の後遺症の一つと理解されてきましたが、最近では、軽度のアルツハイマー病に脳血管障害が合併して認知症の症状が強く現れるケースが多いことも明らかになってきました。