老人ホームの広告に物申す
2012/5/8 景表法 さんうちの地域の新聞広告の中には、毎週木曜日に「新聞っぽい感じの地域情報誌」が入ってきます。地元のお店の紹介や読者コーナーなど、地元情報誌ならではの密度の濃さが気に入っていつも読んでいるのですが、先日、私たちが住んでいる最寄り駅から3駅のところに、新しい有料老人ホームができ、そのホームの広告がこの地域情報誌に掲載されていました。
有料老人ホームは、夫婦ともに「今すぐに」とまでは考えていませんが、いずれは検討が必要になってくるものですから、その広告にも興味津々。
見てみると、入居一時金は0円から、そして月額利用料も10万円台から、と、思った以上の安さに驚き、その広告を隅から隅まで読んで、「ああ、良さそうなところだなあ」と思い、もっと詳しく知りたいと思って、インターネットでその有料老人ホームのホームページまで行ってみました。
ホームページは、施設の紹介や、イベントの多様さなど、魅力的な紹介内容が多かったのですが、気になったのが「費用面の記述が、非常に見つかりにくいところにあった」ということです。ホームページの見出しの中には「費用」の言葉は一切なく、他の言葉の見出しの中の文章の一部だけに、料金記載がありました。
そして、やっと見つけたその料金を見てビックリ。
入居一時金が0円だと、あの地域情報誌の広告に記載されていた月額利用料の10万円台では暮らせず、なんと16万円台にもなるのです。
月額利用料を広告どおりの10万円台にしようと思うと、高額の入居一時金が必要でした。「入居一時金0円~」という記述と「月額利用料○○円~」という記述だけが並んでいたあの広告を見たら、「部屋によっては、入居一時金なしで月額利用料が最低の○○円でいける」と思ってしまう人も多いんじゃないでしょうか。
少なくとも、私はそう勘違いしました。もちろん、契約前に料金は確かめるので、最終的に「だまされる」ということはないかもしれませんが、特に「今すぐにでも有料老人ホームを必要とする高齢者」にとっては、料金のことを契約直前まで勘違いしていて「それまでの問い合わせや資料請求などの手間が無駄になる」というのはかなりの苦痛です。
この件があってから、気になって他の有料老人ホームの広告もいくつか見てみましたが、都合の悪いことを小さな字だけで書いているものも多かったですね。これは、目が悪い高齢者が小さな字を見逃すことを期待しているとしか思えないので、ぜひ改善していただきたいところです。
有料老人ホームに入ろうという高齢者は、生活のすべてをそこに賭けるのです。だからこそ、高齢者にもちゃんと分かりやすく、誤解や勘違い、読み落としなどの問題が起こりにくい広告作りをしてほしい。そして私たち高齢者も、有料老人ホームが広告面でもこうした気遣いができているかどうかという点もきちんと見て、「本当に誠実なところ」を間違いなく選べるようにしたいものだと思いました。
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