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骨折で知った孫娘の真心

2012/5/27  塞翁が馬 さん

孫の世話に
去年の暮れに、段差から転落して足を骨折、2ヶ月の入院を余儀なくされました。

この歳になっての骨折で、何が一番怖いかというと、やはり「歳をとってからの骨折は治らないから命取り」という説をこれまでに何度も聞いていたことです。
それに、私の母も90歳を過ぎても矍鑠(かくしゃく)としていたのですが、ある日、転倒をして大腿部を骨折してからは寝たきりから復活できず、寝たきりのまま帰らぬ人となりました。

私も当時の母よりはずっと若い年齢とはいえ、もう70歳を超えた身なので、「骨折をしてしまっては、回復も難しいだろう、このままもう歩けなくなるかもしれない」と絶望的な気分になっていたのです。病室でテレビを見る気力すらないほどに落ち込みました。

そんな私を一番に支えてくれたのは、何と大学生の孫娘でした。

普段は盆と正月ぐらいしか顔を合わせる機会のなかった孫娘でしたが、私が骨折入院してからは、ちょくちょくと顔を出してくれるようになりました。動けもしない入院生活で陰鬱な気持ちになっていた私にとって、孫娘が顔を出してくれるだけでも嬉しかったのですが、何度か見舞いに来てくれるうちに、少しずつ、体を動かすようにも働きかけてくれたのです。

「今日はちょっと立ってみようか」
「今日は歩行器でちょっと歩いてみようか」
「歩行器でトイレまで行く練習してみようか」
「今日は手すりを伝ってトイレまで行ってみようか」
「今日はこの杖で歩いてみようか」

・・・と、見舞いに来るたびに段階を上げて動くように働きかけてくれました。最初は、それこそ骨折以来ベッド上でのリハビリしかしていなかったので不安でしたが、孫娘が「もしお婆ちゃんがこけそうになってもちゃんと私が支えるから大丈夫」と励ましてくれたことで、本当に少しずつ歩けるようになったのです。

これまで、愛しいながらも遠い存在だと思っていた孫娘が、私のことをこれほどにまで気にかけてくれていることを実感して、本当に幸せな気持ちになりました。孫娘の励ましだからこそ、やる気が出たのだと思います。

おかげで退院するころには、杖に頼りつつではありますが、何とか歩けるようになりました。

今は介護保険施設で、本格的なリハビリをしつつ、また自宅に戻れるように頑張っています。もちろん、まだまだ骨折前の元気な状態に戻ったとはとてもいえない状態ですが、孫娘の「ここを退所したら、また一緒にお寿司を食べに行こうね」という言葉を励みに、できるだけ元の状態に戻れるようになりたいと思っています。時々孫娘と行ったお寿司屋さんまでは、歩いて約20分弱。退所するころには、そのくらい歩けるようになるのが目標です。

骨折をしたことは運が悪かったと思いますが、骨折したことで孫娘の真心を知ることもできたことを考えると、骨折はそれほど悪い出来事ではなかったのかもしれない、と今では思えるのです。

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