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日本経済低迷の原因と処方箋

2012/9/13  長短分離 さん

定年後の生活|金融
日本経済の景気低迷が長引いていますが、その原因について専門家の偉い人がいろいろいってますが、私にはどうしても間抜けにしか見えません。
景気が回復しないのは100パーセント銀行の責任です。専門家の偉い人も銀行に遠慮して何も言わないのでしょう。

私は数年前にある中堅企業の経理部門を退職しましたが、在職当時にこれは日本経済はだめになるぞ、と思ったのは、銀行のめちゃくちゃな融資回収の姿勢です。いわゆる貸し渋り、貸しはがし。
赤字にあえいでいる中小企業ならある程度は仕方ないかもしれませんが、うちのような中堅企業でしかもきちんと利益を出しているところからも融資回収に乗り出したのです。

だいたい銀行の融資というのは1年ごとの借り換え借り換えで継続していくもので、手続き上では1年経って借り入れを返済して改めて同額を借り直すというものです。しかし、当時の銀行葉、返済を受けた後、貸してくれない。言を左右にして融資をストップしてしまったわけです。10億円程度とうちの会社としては大きくない金額ですが、それでもあちこち小さな金融機関を回って、次の資金を用意しなければなりませんでした。

また、同業では即刻全額返済しないと機構に送るといわれたところもあります。整理回収機構に債権を送られることはすなわち倒産企業というレッテルを貼られることです。その会社も必死に金をかき集めて銀行に払ったものです。中堅企業ではなく、銀行は大企業にも同じような行為をしていました。日本中で企業は必死になってお金をかき集めたものです。

ご存じのように企業の設備投資資金というのは長期性資金で10年くらいかけて徐々に償却していくもの。今すぐ返せといわれて返せるものではありません。無理難題。
銀行は自分が生き残るために取引先をつぶすのもためらわない、ということを骨身にしみて感じました。社長も堪えたらしくて、私がいた最後の方には銀行からの借り入れポジションはそれまでの3分の1くらいまで減っていました。

今日本中で銀行は貸出先の不在にあえいでいます。仕方がないからあまったカネは日本の国債を買ってしのいでいるのですが、銀行がカネを出さないのじゃなく、企業が金を借りないのです。特に設備投資などの長期性資金は絶対に銀行から借りようとせず、自己資金は市場からの調達か、自前の資金が貯まるまでは設備の更新も控えるようになってきました。

つまり、銀行は自分で企業との信頼関係を壊したのです。だから、いまのような現状があるわけです。企業の経営者はみんな「銀行なんか信用できるか」と思っています。口に出さないですけど。
ということは、日本経済再生の決定打が一つあるということです。それは長期性の資金を融資する長信銀の復活です。興銀、長銀、日債銀がそれぞれの事情で消えてなくなりましたが、事業としての長期融資を専門に行う組織の復活が待たれるところですね。

リタイアした老人の繰り言ですが。

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