テレビ番組と日本経済
2013/5/22 大江はNY さん
テレビがつまらないなあ、と思ったことはありませんか。
私はあります。というか毎日思っています。これは日本経済と関係があります。と話を大きくしてしまうのですが、とにかくおもしろくない。その第一の理由は、テレビを作る側が守りに入っていること。
まったく冒険というものをしません。バラエティでも決まり切ったメンバーでちょこっと目先だけ変えてクイズにもならないクイズを出す。グルメはタイアップで大げさに褒めたたえる。ひな壇芸人も同じようなメンバー。それもすべて守りに立っているからです。確かにそれでそこそこの視聴率を稼げるでしょう。でも、それ以上のものは稼げない。しかも、みんなが守りに入っているから、同じような番組が同じようにできあがる。どのチャンネルを回しても同じようなバラエティが流れてる。平日昼にやっているミヤネヤが視聴率を稼げたのは、宮根誠司という、関東ではまったくなじみのない関西の司会者をメインに持ってきた、その冒険が成功したからです。リスクを冒したからそれが視聴者に受け入れられた。こういうチャレンジを望みたいのですがね。
同じ意味でテレビマンは汗をかかなくなっています。もともと外部の制作会社へ丸投げしていたのですが、それも予算が少なくなって、制作会社もいいものを作れなくなっています。外注できなければ、自分ところでやらなければならないのですが、それがまことに手抜きもいいとこ。
たとえば、おじゃマップという香取慎吾があちこちに出ていくロケ番組がありますが、あれは最初はゲリラ的に普通の家々を訪ね歩くという番組だったんですが、あるときから予定調和になっていった。つまり、事前に話がついていて、その通りに番組が進行する。タレントの予定というのもあって、そちらを優先させるからこういうことになるんだけど、当然、最初から話をつけていた方が簡単で、予定通りに終わるわけ。見る価値はないですな。
同じ意味で、ドラマもバラエティも決まり切ったタレントしか出ない。これも安全確実を第一にした守りのやり方です。それに対してテレビ東京で「YOUは何しに日本へ」という番組があります。あれは来日した外国人に突撃インタビューする番組で、最初は深夜にやっていたのが、あまりに評判が高くてゴールデンに進出したもの。なんで評判がいいかというと、素人の外国人がおもしろい。しかも、ここが大事なのですが、彼らは仕込みではないということ。外国人を抱えている芸能事務所に話を通せば、おじゃマップみたいに簡単に番組一丁上がりなんですけど、それをやらずに汗をかいてインタビューを続けている。当然、おもしろいガイジンばかりのわけがないので、その裏には膨大なボツフィルムがあるに決まっています。
こういうおもしろい番組は数えるほどで、あとは十把一絡げでつまらなすぎる。
なんでかというと、おそらく作る権限を持つ側が一流大学卒だからだと思います。一言で言えば役人と同じ。守りには強いが攻めには弱い。マニュアルには強いが、チャレンジは本能的に避ける。責任を取りたくない。汗をかかない。ふんぞり返っていばりまくって、なにより問題なのは「小賢しい」こと。小手先で何でもこなせると思っているからこういう体たらくになる。実はこれ、日本経済が陥っているのと同じ構造なのです。日本経済の縮図がテレビに典型的に現れているわけで、長期的に見れば、まだテレビの凋落は続くわけで、日本経済の構造的な回復も時間がかかることは間違いないのです。
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