無知が招く災い
2013/6/13 浜の真砂 さん
先日、朝のニュースで見かけたのが、「宝くじのロト7の当選番号を教える」と言ってお金を振り込ませるという手口の詐欺が増えている、という件です。なんでも、詐欺業者は、高齢者宅に最初に電話をかけた際に、「新聞に当選番号が発表される前日に当選番号を教える」と言うそうです。それで、その電話を受けた実際に翌日に新聞を見てみると、前日に業者から電話で知らされた番号が当選しており、それを見た高齢者は、「この業者は本当に当選番号の情報を事前に入手できるんだ」と、ころっと騙されてしまい、お金を振り込んで次回からも当選番号を教えてもらおうとする、という手口だそうです。
しかしこの手口にはもちろんカラクリがあり、「新聞に当選番号が発表されるのは抽選日の翌日であって、インターネットには抽選直後からもう当選番号が発表されている」という、インターネットと新聞の情報の時間差を利用しているだけとのこと。
つまり、詐欺業者はインターネットで当選番号を見てから、インターネットを知らないであろう高齢者に当選番号を教え、信用させる、という流れなのだそうです。私はこうしてそれなりにインターネットを活用しているので、もしこんな電話がかかってきてもあしらえると思いますが、確かに、同年代の人を見ても、インターネットを活用している人の割合は、半分もないと思います。
これまでもインターネットなんて使わなくともやって来られたから、これからも使う必要はない、今更覚えるのも面倒、という感じで、使わないのでしょう。しかし、インターネットで情報を得られる人とそうでない人とでは、どんどん「情報格差」なるものが広がって行ってるのではないでしょうか。
たとえば私の場合、数年前にハガキでの架空請求が2件立て続けに送られてきましたが、その時も「どうせ詐欺でしょう」と思いながら、念のためにインターネットで架空請求について調べて、「やっぱり詐欺だ」と確信した経験があります。もし私がインターネットを使っていなければ、詐欺じゃないかと思いつつ、それを確認することがなかなかできない分、不安の気持ちが大きくなったかもしれない、と思います。また、「自宅を片付けて不要品を回収したい」という業者が来た時も、実はその業者が金の買い取り業者で、自宅に押しかけて無知な高齢者から、安値で金を買い取る手口だということがすぐ見抜けたのも、インターネットで事前にそうした業者が増えていると言う情報を目にしたおかげです。
詐欺業者は、あの手この手で、無知な人を騙そうとしてきます。そうした詐欺業者から自分たちを守る手段として、もはや高齢者にもインターネットは必須なのではないかと感じています。情報に疎い人が、詐欺業者がもたらす災いを一手に受けてしまう、今はそんな時代になっているのではないでしょうか。
行政が中心になって、高齢者向けに、無料のインターネット講座を定期的にやるだけでも、高齢者のインターネット利用を促進するのに役立つと思いますので、全国的にそうした活動を積極的にやってほしいものです。
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