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もうひとつの扉

2011/7/22  高橋恵子 さん

定年退職後のシニア|結婚例えばあの時、主人ではない人を選んでいたら・・・と、主人と何か揉め事があった時等に思う事があるのです。
主人がプロポーズをしてくれる前に、奇しくも主人と同じ職場の人に私はプロポーズされた事があったのです。もし彼を選んでいたら間違いなく私の人生は変わっていました。今の子供たちに会う事も無かったでしょうし、この町で知り合った多くの方達とも出会えませんでした。
それはそれでとても寂しい事なのですが、彼と結婚していたらそんな記憶もないので寂しい等と思う事もなかったでしょう。違う町で暮らしている私にも別の子供が生まれ同じ様に可愛がっているかもしれませんし、ご近所さんとも今と同じ様に交流ができ、それなりに楽しくやっていたかもしれません。

同時に主人にだって同じ事が言えるのです。
私にプロポーズをしに来たあの晩の扉が違う人のものであったなら、主人の人生もまた変わっていたのです。

あの頃は二人ともお互いを随分愛おしくっていました。ただ我武者羅に生きていましたが、好きな人と一緒にいられるだけで幸せだと感じ、好きな人の子供を産んで育てる、只それだけで毎日笑顔でいられたのです。

でも、いつしか子供達も私達の手の中から巣立っていき、シニア世代の私達はまた新婚時代の様に二人きりの生活になりました。
けれどあの頃とは何かが大きく違っています。
それが何なのかはとうの昔に解っているのに、お互い気付かないふりをしていたのです。
愛が冷めてしまうと夫婦は他人、今の私達にはもうあの頃の様な愛はありません。
では、今の暮らしって一体何なのかしら?
そんな事を考えていた時期、10数年振りの同郷会がありました。普段ならお断りの一報を迷わず出している所なのですが、ふと、あの方の事を思い出してしまったのです。
「あの方」とは勿論私にプロポーズしてくれた男性の事です。

何度も迷った挙句、結局行く事にしました。
当日になって懐かしい方達と再会し童心に返る事が出来、楽しい思いをしている最中も彼の姿を探していました。
勿論、当時から恋心などありませんでしたので単純に、どんな人になっているのだろう?と思っていただけですが、心中は何故か思いがけずドキドキしていたのです。
幼馴染を見つけ「○○さん来ているかしら?」と訊くと出席しているとの事。付け加えて彼が塾を経営するなどして大変ご立派に成られた事などを教えて貰いました。

不意に「○○ちゃん探したよ。」と声をかけられ、振り向くと面影のある彼が立っていました。体型も殆どお変りなく想像以上に素敵な人になっていました。
少し照れたようにプロポーズして私にふられた当時の事もお話ししてくれました。お仕事の事や奥様を早くに亡くされ再婚をした事なども色々と伺いました。
そして驚いた事に「貴女と結婚出来ていれば、と何度も思いましたよ」と言ったのです。

複雑な想いを胸に家に戻り、いつもと変わらない主人を見て何故だか私はホッとした気持ちになったのです。
まるで、旅行から帰って来て「お家が一番」と思う気持ちと同じです。
その時、私達に愛が無くなったのではなく、愛の形が変わった事に初めて気が付いたのでした。
もし人生をやり直しても、あの日と同じ様に主人のプロポーズを受け、同じ人生の扉を開けるのではないかしら、とぼんやりと考えていました。

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