「新」が嫌い
2011/10/15 風街ろまん さん「新**」が嫌いです。**というのは地名が入ります。新宿のような固有名詞ではなく、昔からある地名に新がついて新しい町ができる、その新です(**に実名を入れてもいいのですが、文句が飛んできそうですからやめておきます)。
ずっと東京暮らしで、バブル期の地価高騰で都内には住めなくなって周辺都市に何度か引っ越しました。その際、あちこちの町を探したのですが、ことに「新」がついた町は雰囲気がいやでしたねえ。
町自体はすごくおしゃれ。駅前はロータリーが整備されていて、花壇なんかもあるし、近代的なビルもあるし、おしゃれな店もいっぱいある。周辺には巨大な高層マンションも建っているし、道路幅は広くて、歩道も広い。どうだ、文句あるかというくらい、すべてにおいて作った者の意志が伝わってきます。こういう「新」の町は、昔は何にもなかった土地。山を切り崩し、林をなぎ倒し、広大な空き地を整備し、埋め立て地を整理、沼地だったりを埋め立てたりして、近代的な町を作ったところが多いのです。いいじゃない、近代的で新しくて、便利で。何か文句があるのか、と思われるでしょうが、そうした町の空気がどうも居心地が悪い。どこが悪いとは言葉では説明できないくらい、雰囲気が悪いのです。
つまり都市の悪いところ。住人の他人への無関心、自分勝手、思いやりのなさがぷんぷん臭うのです。
もっとはっきりいえば、その町には老人がいない。まったく歩いていないのです。だって年寄りが行くところがない。のんびり休むところもない。買い物するところもない。おそらく老人にとってはものすごく住みにくい町だろうなと思います。
しかも自転車はぶんぶん飛ばして歩道をすり抜けていく。ちょっとぐらいの接触では振り向きもしない。人々はせわしなくせかせか歩いているし、全然余裕がない。絵に描いたようなという言い方がありますが、みんな一律なんですね。若い人には住みやすいのかもしれませんが、のんびりと住むことを考えるならこの「新」は絶対に不向き。住みたい町ナンバーなんとかなんてのは絶対にうそと宣伝ですね。
じゃあ、どういう町がいいのか、というと経験上から「抜け道がある町」と、「お寺が多い町」がいい条件です。いわば古い町並みということなんですが。駅前から自転車も通れないくらの細い抜け道があって、その先に思いもかけない商店街へ出たりする。角を曲がると、そこに思いがけず古いお寺さんがある。そういう古い町は、長く住んでいる人がたくさんいて、もちろん老人もいっぱいいて、いろんな人がいる。そういう町は住みやすいのです。
で、そういう2通りの町があって、いずれ東日本大震災後の東北の町作りをどうするか、という問題が出てきます。当然、「新**」の町がいっぱいできる。そこに老人たちが住めるだろうか、ということなんです。神戸がつまらない町になったように、東北の町も同じようになるのでしょうか。
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