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シニアを狙った悪徳出版ビジネスにご用心!

2011/11/7  本好きシニア さん

定年後の生活|自費出版昨今、振り込め詐欺をはじめ押売りや押買いなどシニア世代を狙った金銭的な搾取犯罪があとをたちません。
それらは明らかな「犯罪」ですが、そこまでいかないまでも「ちょっとした悪徳商法」のひとつに当てはまるであろう「出版ビジネス」というものがあります。
これは「商法」というあからさま手口ではなく、より巧妙であるがゆえに新聞紙上やテレビなどで騒がれることはめったにありません。

先般、もうじき100歳になろうというおばあちゃんが出した詩集が大ヒットしました。
出版不況といわれて久しい中、特に「詩」という通常「売れない」ジャンルでの100万部突破はまさしくメガヒット。出版社は「思いがけない」大増刷でホクホクしていることでしょう。
正直なところ芥川賞や直木賞作家の作品ですらこれほど売れないご時世です。

こうなるとこの先、二匹目のどじょうを狙って他の出版社も続けとばかりに同じような趣向の本を出そうとすることは必至。
「あなたの本を出版します」「原稿大募集!」などの広告をネットや新聞や雑誌で見かけることがあるかと思います。

半世紀以上、いや還暦をすぎ喜寿を迎え孫の顔でも見ようものなら、今まで心のそこにこっそり持ち続けてきた「自分史を残したい」なる願望がムクムクと頭をもたげてきます。
一代記などと武張ったものでなくとも苦あり楽あり、ごく市井のひとりの人生とはいえ自分の軌跡を残したい。
久々に情熱がわき、筆もスイスイすすみます。何しろ自分のこと、家族のこと、思い出して書くのは楽しく、人生の先輩として一家言どころか多少のウンチクも垂れてみたいし、勢いあまれば趣味の俳句のひとつふたつひねりたくもなります。

そんなシニアが持ち込んだ原稿を褒めちぎり、ぜひあなたの人生の足跡を残しましょうと持ち上げて出版させるのが「ちょい悪出版社」です。
もちろん、すべてがそうではありません。私家版を相応の値段で文字通り「個人的な記念として」作ってくれる良心的な出版社もたくさんあります。

しかし、「ビジネス」としてシニアを狙う彼らの多くは最後の最後まで「自費出版」とはなかなか口にしません。言ってもサラッと流す程度です。
で、「お見積りですが」といわれた時にハタと我に返るのです。
お見積り・・・・・・?
そう、お金を払って本を作るのは「あなたです」という部分がすっかり抜け落ちているのです。
そしてその見積金額も驚きの価格です。100万を超えるなんてこともザラです。

「店頭に並びます」「ベストセラーになるかもしれませんよ」などといかにもそれらしく扇動するのは「投資すれば儲かる」というのとたいして変わりません。それでも彼らは詐欺集団ではありません。
現実に原稿は製本されて「本になる」のだし、棚買いとはいえ、特定の本屋さんにも配本してもらえるかもしれない。
売れなかったら、「仕方がありませんね」で済んでしまう。だって、本当に高名な作家すらなかなか本が売れない時代なんですから。

でも、残念ながら彼らはハナからあなたの本を売る気はほとんどありません。
本を売って利益を得る出版社ではなく、本を「作って」利益を得る企業だからです。
本が売れようが売れまいが、契約料でばっちり稼いでいるので何も損はしません。

残りの人生はプラス印税生活、などという夢ははかなく消え、結局は大幅な赤字。
提示された印税など投入した額に比べたらごくわずかで、回収どころか焼け石に水。

いいですか、何度も言いますけどプロの作家でさえ時間をかけて執筆した本が売れるかどうかの時代。
おじいちゃんやおばあちゃんの回顧録やエッセイ、趣味の詩作がそうそうメガヒットになるわけがない。

私? あやうく契約しかけて、すんでのところで目が覚めたわけです。
いっときよい夢を見させてもらいましたが・・・。
みなさんもご用心を!

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