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転ばぬ先の杖

2011/11/24  武雄 さん

教育|過保護私は小学校の登下校時に見まわりボランティアをしています。
黄色いキャップをかぶって散歩がてら通学路を歩くだけですが、こんなおじいさんでも犯罪の抑止力になるんだそうです。何でもお役にたてれば嬉しいことです。

そんなわけで、たいしたこともしておりませんが、子どもたちを毎日見送りますので、学校の様子を知る機会が普通のシニアのみなさんより多いかもしれません。

最近の学校というのは本当に妙だなと感じることが時々あります。
こんなところで今さら教育論をぶちまけるつもりは毛頭ありませんが、聞いてください。

いまの学校は「転ばぬ先の杖」に腐心しているといいましょうか、何につけても「予防実績」に偏向しています。

プール掃除の季節だったと思いますが、その日の子どもたちの持ち物に仰天しました。
持ち物は「ヘルメット」と「古靴」。
滑って転んで頭を打つと危ないからと、ヘルメット持参。
足もとは、裸足だと足の裏のケガに心配だからダメ、ビーチサンダルは滑りやすいから古靴なんだそうな。
プール掃除の季節ともなればすでに季節は夏目前。梅雨にさしかかっているので相応に蒸し暑いのに、このいでたち。
首をかしげました。

何か事故が起こった場合、学校側は安全対策を怠っていたと言われないための予防実績。
モンスターペアレンツといわれる親を恐れているにしても、過剰反応。

そもそも「プール掃除に必要な支度」など指示する必要もないでしょうに。
頭を打つのが心配な親御さんはヘルメットを持たせればよく、その場にそれぞれの「なり」で集まった子どもたちは、どの支度が適度な安全性と快適性のバランスが取れているかを理解し、その後同じ場面に出会った時にどうすればいいか、学ぶでしょう。

暑いときは首にタオルを巻くとか、裸足であればプールの底のアオコはなんてぬるぬるして滑りやすいんだということを体験を通して知ります。
ヘルメットに古靴は、確かにこの上ない安全ではあるかもしれませんが、そういった機会を奪っているのではないでしょうか。
私たち老人には現実的な意味での転ばぬ先の杖は必要です。転んだら即、骨折しかねませんからね。

この年になると、唯一自慢? できるのは経験値だけです。
最新のテクノロジーはともかくとして、日常、ある程度のことに対し「これに似た何かを知っている」という引出しの多さ。
暑いとき寒いとき、作業のやりかた、段取り。危険回避。
もちろん先人の知恵に学ぶことはまだまだありますが、今までの人生で直に体験してきた処方こそ宝です。

子どもたちに今から転ばぬ先の杖は必要ありません。転んで学んで欲しいものです。
七転び八起きしてきた年配者だからそう言えるのです。

黄色い帽子のパトロール爺が、そんなことを考えながら歩いているとは周りの人たちは思いもよらないかもしれませんがね。

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