姉弟関係
2011/12/7 水仙 さん里がある実家に弟が一人いる。子供の頃、よく喧嘩をしては母親から「たった二人の姉弟なんだから仲良くしなさい。」と度々言われていたことを最近よく思い出すようになった。
今思えばシニア世代の私たち姉弟からすれば本当に少ない兄弟だな、と思う。私たち世代が子供のころは三人どころか四人・五人、それ以上の兄弟という友達もざらにいて、まだこんなに豊かにはなっていない時代、どこの家庭も、洋服はみんなお下がり、兄弟間どころか近所からさえもたくさんのお下がりの品々を戴いていたが、それも当たり前の時代だった。兄弟の多い友達からは「兄弟が少ないと新しいものばかりでいいね」と羨ましがられたこともあったが、たった二人の姉弟でも喧嘩に関してはよそのお宅とそう変わらなかったはず・・・。些細なことでいちいち言い争うことは日常的なことだった。
なぜ母親から「たった二人の姉弟なんだから・・・」と言われていたのか当時は理解できなかったのだが、遠く離れ、子供たちも独立し、両親も年老いてきた今となっては、その意味が少し理解できるようになってきた。
それぞれが結婚してまだ若い頃には、そんなに頻繁に連絡を取ることもなく、顔を合わせるのもせいぜい年に一回、正月くらい。子供ができてからはそれぞれ家庭のことが精一杯で、お互いの健康のことや近況を気に掛けることも殆どなかった。周りの友人や近所付き合いの方がよほど親密であったが、いつかある方から「兄弟は斜めの関係。縦に並ぶことも横に並ぶこともない。けれど繋がっている関係」と言われたことがあるのだが、なるほどそんな感じなのかな…と思ったことがあった。普段は顔を合わすこともなければ声を聞くことも滅多にないのに、いざ顔を合わせると、年に一回ほどなのにぎこちなさもないのである。
これまで私にとっては、そんな距離にいた弟であるが、さてシニア世代になった今では、両親のことなどで話しをする機会が多くなってきた。それぞの子供たちが独立して、次に気に掛かるのはやはり年老いた両親の健康のことなど。こればかりはいかに親しい友人といえど、やはり本心は姉弟間でしか話すことができない。現実的なことは、子である私たち二人にしか分からないのであるから。
双方の伴侶も交えて、時には深刻なことを、時には笑えるようなことを、他愛ない話しを交えながら再び交流するようになった今がとても不思議で、やはり「たった二人の姉弟なんだな」と母の言葉を思い出すのである。
これから定年になって引退生活に入った時には、お互いの伴侶と四人、あちこち旅行でも行きたいものだと、密かに計画を立てている。
最近の子どもは「一人っ子」が多いと聞くが、やはり兄弟はいないよりはいた方がよい、と思うのだが・・・。シニア向け特集記事
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