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シニアのボランティア活動

2012/3/28  修一 さん

定年後の生活|ボランティア我が社は定年が60歳。65歳まで雇用延長してもらおうと思えば可能ではあるのだが、あえて60歳で退職することにした。この3月末で、私は退職することとなる。
60歳での退職を決めた理由は、これまでガムシャラに昼も夜も働き続けたおかげで、ある程度の蓄えがあるので、まだ60代の元気なうちにやっておきたいことがあったからだ。
・・・妻には「せっかく働く場があるんだから65歳まで働いたほうが」と不満も言われたが、それまで必死に働いてきたことは妻も知っており、最終的には「まあ、あと5年同じように激務で働いて体を壊されるよりは」と渋々ながら退職を認めてくれた。

私がやってみたかったことは、ボランティア活動だ。
なぜそんなことを思ったのかというと、実は私は阪神・淡路大震災の被災者であった。しばらくは避難生活を余儀なくされたものだ。その際は全国から多くのボランティアが駆けつけてくれたのだが、いろいろてきぱきと働いてくれただけでなく、排泄物の片付けや汚れきった場所の清掃など、現地の被災者の私たちですら誰もやりたがらなかった「汚い作業」も当たり前のようにこなしてくれた人もいて、非常に助かったのを覚えている。

ただ、当時は私の心の中に余裕はなかった。「これだけひどい目にあっているのだから助けてもらって当たり前」という気持ちが、どこかにあったのだ。あれだけボランティアの人たちに助けてもらいながら、心をこめた感謝の言葉ひとつ、かけることができなかった。しばらくして生活が落ち着いて、心にも多少の余裕が戻ってきた頃に、そのことを非常に後悔し、今までもずっと心のどこかで気になっていたのだ。

もちろん、私はあの時ボランティアに来てくれた人たちが今どこに住んでいるのか知らない。顔も覚えていない。だからもう、当時の人たちにお礼を直接言うことはできない。そんな私ができることと言えば、「以前自分たちが助けてもらった分だけでも、どこかでお返しする」ということではないだろうか、と思ったのだ。

東日本大震災が起こって、あちこちで人手が足りないことを知っても、私の仕事は日曜出勤もザラで代休もほとんど取れない状態だ。「行きたくても行けない」ということに対してやりきれないもどかしさを感じていた。
しかし、退職すれば時間はできる。今から何がやれるのか、それはまだこれから被災地の各市町村などの需要を調べてみないと分からないし、どこまで役に立てるかは分からないが、こんな私でも何かひとつくらいはできることがあるだろう。
もちろん、ボランティアをするにあたって、現地での感謝は求めない気持ちで臨みたい。そういう人たちの気持ちも、私にはよく分かるのだから。

私の早い退職に最初は反対していた妻も、今は一緒にボランティアに行こうかと前向きに検討してくれているようだ。私ひとりでもやる気は十分だったが、やはりそうした理解を得られるのは心強い。「頑張るぞ」という気持ちが、いっそう強くなってきた。

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