平屋への建て替えを考える

平屋への建て替えを考える 2011/7/7

～シニア世代で、平屋への建て替えを検討している人が増えているという噂を耳にしました～

定年後の生活｜平屋への建て替え

ローンも完済し、悠々自適の生活が送れる日がやってきたというのに、なぜ今、家の建て替えという大きな決断に踏み切きるのかを探るべく、実際に平屋建てに建て替えたシニア世代の鈴木ご夫妻に、お話を伺ってまいりました。（澤田恭子）

と、その前にちょっと脱線しますが・・・

平屋建てと言えば、国民的漫画「サザエさん」の家を思い出すのですが、みなさんは、いかがでしょうか。
サザエさん家は、延床面積３０坪の５DK。各部屋の大きさは、平均６畳の小ぶりですが、一家団欒ができる居間に加えて縁側があって・・・。
この平屋建ての懐かしさに癒されますよね～。

さて、余談はこれぐらいにしまして・・・鈴木様ご夫妻へのインタビューです。

～まず、３０年前に初めて家を購入しようと思った時の理由を伺うと～

そうですね。その頃は、市街の賃貸マンションに住んでいたのですが、やはり家賃を払っていくことを思うと、もったいないような気がしまして。家を購入することで、財産にもなると思ったのが、購入を決意した一番の理由ですね。あと、子供が喘息気味だったので、もっと自然のある空気の澄んだところで育てたいと思うようになりました。また、男の子、女の子の二人の子供にそれぞれの子供部屋も欲しかったというのも購入を決めた理由でしたね。

～３０年前の具体的な条件は、どうだったのでしょうか～

通勤が１時間３０分以内であることを優先に、購入場所の選定をしました。そして、庭がある家を持ちたいというのが夢だったので５０坪以上の敷地を希望しました。それから、子供たちには同年代の友達がいる環境がほしいというのもありましたね。結果、郊外にある新興住宅街に新築で二階建ての一軒家の購入を決めたんです。
そのときに出した購入の条件は、ほとんどが満たされたので、とても満足でした。

～なぜ、ここにきて、平屋建てに建て替えをしたのでしょうか～

定年後の生活｜平屋への建て替え言うまでもなく歳をとったからですよ（笑）。子供たちもそれぞれ独立し、２階にあった子供部屋が余っていて、足腰が弱ってきている私たちは、２階に上がることもほとんどなくなり、2階が要らなくなりましてね。あと、当初は庭がほしいと思っていたのですが、庭木の手入れや草抜きが、老化とともに辛くなってきているので、庭を狭くして、１階に間仕切りができる広めの部屋がほしいということなどを考慮すると、今の生活スタイルに合っている建て替えは、平屋建てだと思ったんです。

～建て替えの資金については、どのようにお考えでしたか～

３０代で家を購入したときのような勢いはなかったので、ローンを組まずに退職金で一括に支払えることを考えたら、全部で１５００万円までに抑えようと思いました。

～平屋建てにする条件は、どうだったのでしょうか～

息子や娘の若い世代にも、そして私たちシニア世代にも、どちらにも使い勝手が良いユニバーサルデザインをお願いしましたうえで、足腰が年々弱ってきているので、各部屋との間にある段差を最小限に抑えた設計を取り入れてもらうことにしました。そして、耐震性にすぐれているセラミックの壁を使用することも条件に入れましたね。また、圧迫感がないように天井を高くし風通しが良いことや、息子や娘の一家が帰ってきたときに、泊まれる部屋があることなど・・。まぁ、好き勝手なことをあれこれと並べたわけですが、結構、条件に合う建て替えができることが分かり、平屋建てにすることに決めました。

予算も家の取り壊し代も含めて１５００万円内で収まりました。
平屋建てに住むようになって約１年になりますが、思い切って建て替えて良かったと思います。

定年後の生活｜平屋への建て替え