定年生活.com トップ» 学ぶ » シニアの声(37)残念な電力改革法案の廃案

シニアの声(37)残念な電力改革法案の廃案

2013/6/28  かざぐるま さん

定年後の生活
国会が6月26日に閉会しましたが、会期末のドタン場で、与野党が一致して成立をめざした電力改革法案(電気事業法改正案)が廃案となりました。
参院での安倍首相の問責決議案が、民主党など野党の賛成多数で可決されたためです。

電力改革法案の基本方針は、もともと民主党政権時代に決まったので、その後、若干の修正があったものの、与野党とも、今国会での成立をめざしていました。
民主党は、当初、電力改革法案などの重要法案の審議を優先させるため、問責決議案には反対していたのですが、党内の強硬意見によって、決議案に賛成せざるを得なかったと思われます。
つまりは、参院選挙を控えたパフォーマンスを優先したというわけです。
これは、実に残念な結果であり、民主党のこうした党内対立が、民主党凋落の大きな要因であるような気がします。

電気事業法は、電力業界にとってはいわば憲法のようなもので、この法律によって、電力会社は、地域独占を許され、総括原価方式による料金算定によって、企業努力なしに電気料金の値上げを認められてきました。
戦後、長い間こうした、官営企業並みの破格の優遇策がとられてきたのです。
そうした長年の電力独占体制に風穴を開け、電力の自由化、発送電の分離などを実現するのが、電力改革法案です。

自民党は電力業界の意向もあり、当初、この法案に難色を示していたのですが、茂木経産大臣の熱意により、法案成立寸前にまでこぎつけました。
それだけに、同法案の廃案には、電気料金の抑制や電力購入の自由化を求める国民の側からすると、残念を通り越し、無力感すら覚えます。

電力業界は、廃案に胸をなでおろしているのでしょうが、政府・与党には、自由化という国際的な潮流や、企業の競争原理の基本に照らし、是非、再度陽の目を見るようにしてもらいたいものです。

シニアの声

(35)許せぬ復興庁幹部のツイッター暴言

(36)「教育資金贈与信託」好調というけれど…

(38)既得権に切り込む政党にこそ

シニア向け特集記事

<お金や暮らしに関する特集>

 
老後の不安
(1)健康・お金  (2)働く  (3)過ごし方

老後の計画
(1)お金  (2)個人年金保険  (3)医療保険  (4)確定申告  (5)住宅ローン  (6)老人ホーム

老後の生活と年金
(1)把握編  (2)対応編  (3)独立編

定年後の生活費、どれくらい必要? / 退職時の貯蓄、どれくらい必要? /
年金生活・・・老後のお金について考える

定年後
エンジョイライフ / 貯金半減 / 月20万で楽々 / 無収入・一人暮らし /
健康オタク / 熟年離婚 / 熟年結婚 / 教育費貧乏

シニアの群像
(3)田舎暮らし  (4)海外暮らし  (5)野菜づくり  (6)写真展 

<働くことや仕事に関する特集>

元気で働く
64歳男性、看護 / 63歳女性、保育補助 / 58歳女性、クリーニング&パン

定年後
まだ働いています / 仕事がしたい  /  60歳からの働く /
会社に残れたものの / 早期退職か居座りか / 失業しています

定年後も働こう|定年後の独立開業 / シニア夫婦が自宅でしている仕事

シニアの群像
(1)異業種交流  (2)職探し  (7)独立開業

学ぶに関する特集・投稿リストへ
 

トップページに戻る



定年生活ではLINEのお友達を募集しています☆以下のQRコードからお友達登録をしていただきますと、LINEだけでのお役立ち情報をお届けします。
定年生活ではLINEのお友達を募集しています