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世相を斬る! (3)「馬の鼻先に人参」か!

2011/10/28  虎穴 さん

定年後の生活|年金支給開始時期厚生労働省が先ごろ、社会保障と税の一体改革の一環として、公的年金の支給開始年齢の見直しの議論を始めたとニュースで伝えられました。具体的には、社会保障審議会の年金部会が、現在実施している段階的な厚生年金の支給開始年齢の引き上げスケジュールを前倒しするとともに、支給開始年齢をさらに68歳~70歳に引き上げようという内容です。その後、先送りになると報道されましたが、まだ帰趨はわからない状況です。

現在、厚生年金の支給開始年齢は60歳ですが、男性は2013年度から3年おきに1歳ずつ引き上げ、2025年度に65歳とし、女性は2018年度から引き上げ、2030年度に65歳とすることが決まっています。
今回の見直しでは、3年に1歳の引き上げを2年に1歳の引き上げとし、計画完了を4年前倒しにするという内容です。つまり、少子高齢化に対応し、65歳の支給開始年齢をできるだけ早く実施し、さらに将来は支給開始年齢も引き上げようというわけです。

年金財政のひっ迫が要因ですが、支給開始年齢の引き上げは、シニアにとっては死活問題といえます。仮に支給開始が70歳に引き上げられた場合、現在の企業定年が60歳のままだとすると、10年間、無収入の生活を余儀なくされるということです。

政府は、年金支給年齢の引き上げに伴って、企業に対しても、定年延長の要請をしています。これまでのところ、65歳定年の企業が増えてきていますが、企業にとってはあくまでも自主的な措置です。経済界は、定年延長の要請には、難色を示しており、すべての企業が65歳定年を採用することはまだ先のようです。

仮に定年が65歳になったとしても、5年間の年金空白期間が生ずることになります。その間、シニアはどうやって生計を立てればよいのでしょうか。日本のシニアは勤労意欲が旺盛で、65歳以上でも働きたいと言う人は非常に多いといわれます。ところが、企業の側は、現在のような景気低迷期には、高齢者の再就職には門戸を閉ざしてしまいます。

日本人の平均寿命は、男性が79歳、女性が86歳。高齢化の進展に伴い、年金支給年齢の引き上げもやむをえない面もありますが、そのためには、企業の側の雇用環境づくりが不可欠です。そうでなければ、年金は、「馬の鼻先の人参」となりかねません。

若い世代にとっても、「79歳まで生きたとして、年金を受け取れるのはわずか9年間。これでは、年金をかけるのが馬鹿らしい」と、年金制度そのものの信頼が揺らぎかねません。

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