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世相を斬る!(8)オリンパス巨額損失隠しは“氷山の一角”

2011/12/9  虎穴 さん

定年後の生活|オリンパス
オリンパスの巨額損失隠しの報道に、知人のある会社役員がしみじみと漏らしました。「オリンパスの不祥事は、決して他人事ではない。うちの会社でも、金額はともかくとして、損失隠しは行われている。しかし、取締役会でそれを指摘すれば、即座にクビだ。取締役にとっては、任期を平穏無事に勤め、昇任することだけを考えている」。

オリンパスはれっきとした上場会社です。多くの株主が存在し、経営内容の透明性は、会社にとって最重要課題のはずです。上場会社にしてこの有様です。上場会社は、日本の会社のほんの一握り。ほとんどの会社は株式非上場であり、経営内容は、外部からは伺い知れません。

今回のオリンパスの一件は、外部の第三者委員会の調査によって、初めて明らかになりました。第三者委員会は、その調査結果を報告しましたが、その中で「オリンパスは、1990年代後半から歴代3人の社長によって損失隠しが行われ、これら幹部は秘密裏に多くのファンドを介在させて資金を移し、簿外損失を処理した」と指摘、会社の隠蔽体質を厳しく批判しています。そして「経営の中心部が腐っている」とまで指弾したのです。

こうした批判、指弾ができるのは、外部の第三者委員会だからこそ可能なのです。会社には、取締役とは別に、監査役をおくことが義務付けられていますが、日本の場合、監査役はその多くが、役員の間から、会社勤めの最後のポストとして“あてがわれる”役職です。言ってみれば役員の“窓際”ポストなのです。そんな監査役では、会社の不正を表に出すことなどはとうてい望むべくもありません。

マスコミなどでは、今回のオリンパスの件に対して、そのワンマン経営体質を批判し、「会社は誰のものか」と問い直しています。「会社は経営者のものではなく株主、従業員のものである」と言いますが、あまりにきれいごとに過ぎます。現実は、経営者イコール大株主であるケースが多く、従業員あるいは、役員ですら、会社の被雇用者にすぎません。経営者である社長が絶大な権力を握っているのです。そうした日本の会社体質の中で、会社の不正を告発することは、自ら解雇を覚悟しなければなりません。

今、法務大臣の諮問機関である法制審議会で、会社法の改正に向けた審議が行われています。経営の透明性を高める目的で、その具体策として、社外取締役の義務化が課題になっています。欧米では早くから定着していますが、日本では、経済界の反対で、長年、日の目を見ていません。物言えぬサラリーマンや役員が一般的な日本の会社では、せめて社外取締役の義務づけを法制化することが、第一歩でしょう。シニア世代のサラリーマン諸氏はいかがですか。

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