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肉の生食はなぜ怖い(2)

2011/6/26  今加羅幾三 さん

定年生活|食べる|生肉腸管出血性大腸菌の食中毒患者は例年、数百人程度だそうです。それから原因がわからず食中毒扱いとなっていない「感染症」患者も大体年間4000人を超えるそうです。

これは米国の話ですが・・・O157患者の85%が食品媒介とされるそうで、日本でも感染者の多くは食品が原因と推測されています。そして、そのうちのかなりの割合が焼肉店での食事が原因とみられているようです。

ではなぜ、焼肉店が原因となるのか?不思議に思い調べてみましたら・・・腸管出血性大腸菌が主に牛の腸管内にいるからなのだそうです。これまでの調査によると牛の10~30%は保菌しているそうです。

この菌は牛には症状がなく、保菌していても外観からは判別つかないようです。
糞便には大量に含まれており、牛の上皮や牛舎に付き、ほかの牛にも感染するそうです。
家畜農家の衛生的な飼育だけでは限界があり、腸管出血性大腸菌を完全に排除するのは困難なようです。

畜場・食肉処理場共に、衛生管理のレベルは向上しているようですが、腸管出血性大腸菌の付着を完全に防いで作業するのは容易ではないようです。なにしろ目に見えない菌が相手なのですから。

また、飲食店の調理場では加熱用の内臓なども取り扱うため、飲食店の段階で菌が付着する可能性も高いそうです。細心の注意を払って作業をしても、目には見えない菌を1個も付けないようにして作業するのは容易ではないことは素人にも良く分かる話ではあります。

販売業者や飲食店等でも、同様の注意が必要なのは勿論のことですが、肉を生食で提供する場合、加熱用の内臓などと接触させずに、まな板や包丁を区別し、水跳ねなどにも気をつける必要があるようですが忙しく動き回る厨房でそれを求めることは少し無理があるようにも思います。

食べ物屋さんでアルバイトを経験したことがありますが・・・とても注意しながら仕事をしていたのでは仕事が遅くなってしまい、客の注文についていけないことは明白です。

確かに肉の表面を切り取るトリミングが求められますが、肉の中には菌がいないので、こうすれば確かに表面に菌が付いたとしても除去できるわけですが・・・はたしてそんなんことが現実に出来るでしょうか。

精度の高い調理を求めるとすれば、価格にそれが反映されますから、とても庶民が気軽に行ける店には程遠くなるようで・・・それも困るし・・・困った問題です。

1998年、厚労省が「生食用食肉の衛生基準」などで決めたようですが、しかし、これは各都道府県などへの通知に過ぎず、法的強制力を伴ってはいないようです。

各店の気になる「プロ意識」の低さを上げればそれで済む問題でもありませんが、厚労省の規制・指導の緩さは責められるべきだと思います。

腸管出血性大腸菌の怖さについては、食品安全委員会などが情報を公開し、肉の生食はしないように、特に、子どもや定年後の高齢者には絶対に食べさせないで、と強く呼びかけてもらいたいものです。

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