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続・いまどき同居事情 ~こころを繋ぐ距離~

2011/10/20 

定年後の生活|親との同居前回、現役世代・シニア世代のいまどきの同居事情について、三人のお嫁さんたちの本音トークをご紹介しました。
⇒ いまどき同居事情(前回)へ

読まれたシニアの皆さんにも、ご自身が現役世代だったころの感情を思い起こして共感する部分もあったのではないでしょうか?

でもシニア側の言い分は!?
・・・そうですね。お嫁さん側の都合にばかり合わせてはいられません。
今回は、お嫁さんとお姑さんの両方の立場から、お話を伺ってみましたのでご紹介したいと思います。

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Dさん(36歳)は現在、ご主人と二人のお子さんの四人家族
結婚が決まってからすぐに、ご主人の実家でご両親との同居生活をスタートしましたが、現在は新築した一戸建てでの四人家族の生活も8年が経過しています。
同居|嫁姑

■同居時の生活スタイルは?■

主人の実家のニ階部分を私たち夫婦が使っていました。完全な同居です。
義父はもう引退して家に居ましたが、義母は週にニ・三日のパート。
私も出産直前まで仕事をしていたので、家事は居る方が・・・というかほとんど曖昧でした(笑)。

■出産後はご在宅だったんですよね?■

はい、仕事は退職して育児に専念したかったんです。両親も孫である長女をとても可愛がってくれました。ただ、私も家に居るので子供の面倒をお願いする、というのは必要なかったんですが・・・。
私たちのプライベートスペースもニ階の部屋だけだったので、何かとストレスはありました。
子供のリズムに合わせ、主人のリズムに合わせ、さらに家に居る義父のリズムに合わせ・・・一日に何度台所に立つのか(笑)。
私も家に居るから子供を理由に家事しない訳にはいかない。だって両親が居たら見てくれるでしょう? 家事をしなければ他にやることないんですよ。

■家を新築されたのは同居のストレスからだったのですか?■

ないとは言えません。ただ、もともと結婚した時点で家を建てる計画でした。
同居は仮住まいと割り切っていましたけど、ストレス的なことに併せて居住スペースの問題も出てきたので、実家を出るのがかなり早まりましたが・・・。

■同居していたメリットはなかったのですか?■

出産後は私も専業主婦でしたから、生活の部分ではあまり・・・。
でも経済的な部分では大いに助かりました。

■別居後の生活はどうですか?■

解放された、という感じでした(笑)。
自分たちのペースで生活できるのがとても幸せ。嫁の我がままと言われても仕方ありませんが、別々で生活するメリットの方が挙げれば切りがないです。

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限られたスペースでの生活、共有しなければならない家族分の生活リズムからのストレスから解放された・・・。
そして、別々で生活するメリット・・・とは一体どんなことが挙げられるのでしょうか?

その前にDさんのお義母様(Eさん・67歳)からのお話も伺ってみたいと思います。
同居問題

■息子さんご夫婦との同居生活についてお聞かせください。■

上の長男が家を出ていたこともあったので、同居してくれるというのは素直に嬉しかったです。
私たち夫婦からすれば、それまでの二人だけの生活から家族が増えて賑やかになり、孫も一緒に居れて楽しいばかりでしたよ。

■家を出ると言われた時のお気持ちは?■

結婚してすぐに家を建てる、ということも聞いていたし場所も近かったので、反対もしていませんでした。
でも、夫は「一人くらいは家に・・・」という感じでした。
新築の話しが進む時でも「今の家を二世帯に・・・」といった提案もしていましたし。
同居時は、私自身が親との同居生活を経験していないので、周りの話しを聞いていて、口出しせず自由に生活して欲しい、と思っていましたが、そうは言っても、やっぱり他人、遠慮する部分もあったのでしょう。
出ていった時は寂しかったけど、徒歩で行き来できる距離でしたから孫ともいつでも会えました。

■息子さんご夫婦が出ていかれてからの生活はどうですか?■

何ら変わりませんが、夫が年齢とともに弱ってきたくらいです。
入退院も繰り返しましたが、度にDちゃん(お嫁さん)は車を出して行き来してくれるし、他の子供たちの協力もあって不自由もしていません。
夫も介護ほどの年齢ではないと思っているので、自分でどうにかする力も必要だと思うし、私だって付きっきりはイヤです。
もし一緒にいたら甘えていたかも知れません。

■年齢的なことからくる不安はありませんか?■

不安に思っても仕方ないです。一緒に居るから安心、という訳ではないと思います。
実際、お嫁さんが同居している近所では、意見の食い違いや様々な事情から離婚が多いです。
私たち姑の間では「子供夫婦と一緒に住むと嫁と孫は必ず出ていく」という話題は多いですよ。
そんなことになるくらいなら、程よい距離で時々気に掛けてくれる、そんな今が幸せです。
まさしく「スープの冷めない距離」。
二人の生活だと作らないような色んなおかずのお裾わけもありがたいです。

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同居|嫁姑

あっさりとした嫁姑関係も、お互いが居心地良い距離を保っているからこそ、といった感じがするお二人でした。

Eさん(お義母様)が言われた「そんな今が幸せ」・・・。

Dさん(お嫁さん)は、近くで別居しているメリットとして、

・してもらったことに対して「当たり前」ではなく、素直に感謝することができる。

・同居によって受けるストレスがない分、気持ちが優しく保てる。

・普段の生活が見えないだけに、日ごろから気に掛けることができる。

・介護などを一人で抱え込まずにすむ。

・子供たちにも、よい関係を見せてやれる。(祖父母に対しての優しさが育っている)

・自分の親も遠慮なく遊びに来ることができる。

そんな気持ちでご両親に接するDさんを見る、Dさんのご主人は

「よくやってくれています。同居していた時に時折耳にしていた愚痴もなくなった。自分の親でありながら自分は動けないし、年老いていく現実に目を背けたくなることもありますが、現実をしっかり見れる嫁の一言で救われることがあるのは、お袋も同じようです。
僕たち現役世代は今は子供のためにも働くことが第一、と理解してくれているので、両親もまだまだ夫婦で乗り越えてくれるでしょう。何かあったらすぐに行ける、そんな距離ですから。」

Dさんご夫婦、そしてご両親、そしてお孫さんとまで、お互いしっかりと心が繋がる距離で生活されているご一家だと感じました。

シニアの皆様のこれからの生活、誰と、どんな距離で、どのように繋がっていたいですか・・・?
皆様からのご意見・ご感想をお寄せください。

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